番外 リオINフロニャルド編 その5
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次の日の朝、朝食にと食堂に行くと、銀髪の女性がアオお兄ちゃんたちと一緒に食事を取っていた。
「リインフォースさん、もう良いんですか?」
「あ、ああ。いつまでも主も休んではいられないようだったからな。ミッドチルダに帰られた」
「…そうなんですね」
「何、今はこうして存在が許されているのだ。また会えるのだから、寂しいが、辛いという事は無いさ」
「そうですか」
さて、そんな感じで朝食を取り終わると午前の訓練だ。
今日のコーチはソラお姉ちゃんだ。
調教された賢いセルクルの背中に乗せてもらい、走る事一時間。
周りには特に何も無い閑散とした大地が広がる場所で下ろされた。
「今日からは応用技の『周』の練習。修行はこれを使って白線内を3メートル掘り下げてもらうわ」
そう言って『勇者の道具袋』から取り出したのは土木作業用のショベルと一輪車。
地表に白線が引かれ、半径が10メートルほどのサークルが幾つもあった。
「しつもーんっ!『周』ってなんですか」
ビっと手を上げて勢い良く質問したヴィヴィオ。
コロナとアインハルトさんもソラお姉ちゃんからの回答を待っている。
ソラお姉ちゃんは近くのショベルを掴むと纏をして、そのオーラでショベルを包み込む。
「纏っているオーラを自分以外に纏わせる技術。当然オーラで覆われた物は強化されるから、簡単に掘り進める事が出来る」
そう言うとショベルをヴィヴィオ達に渡してやってみてと促す。
あたしに渡されたのはショベルではなく、木の棒の先に赤いプラスチックで出来た刃先がついている。
ぶっちゃけ雪かきだ。
「リオはそれね、ヴィヴィオ達だけだと予定までに終わらないかもしれないし、それで頑張って掘ってちょうだい」
えー?
あたしはもはや慣れたものだけど、ヴィヴィオ達にはやはり難しいらしい。
やっとの事で周でショベルを包み込むと早速地面に突き立てた。
「わ、何これ、凄く簡単に地面が掘れるよっ!」
「本当だ」
「本当です」
コロナが感動の声をあげ、ヴィヴィオ、コロナも頷いた。
「リオは練と流を使って掘り進めなさい。けっこう疲れると思うから無理はしない事」
「は、はいっ!」
白線で仕切られた所をあたし達はショベルで掘り進む。
「あ、もしかして、少し前に有った怪奇現象、裏山の坑道ってリオが掘ったの?」
と、ヴィヴィオがあたしに問いかける。
「うっ…」
「聞いた事があります。なんでも学校の裏山に何かでえぐられた様な穴が無数に開いていると」
アインハルトさんも自分の記憶から思い出したように語った。
「ああ、わたしも知ってる。一年の頃噂になったもの…いつの間
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