番外 リオINフロニャルド編 その5
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』だよね?」
と、ヴィヴィオがいぶかしんだ。
「『纏』と『練』の応用技、『堅』。瞬間的にオーラを増強させるのではなく、継続して維持させる技だよ。
纏が使えたからと言って熟練の念能力者相手には薄い膜が覆っているようなもの。簡単に打ち破られて大ダメージを食らう。
相手の強烈な攻撃にはこちらもせめて防具程度の防御力が無いとね」
フェイトさんが説明してくれた。
「やってみて」
フェイトさんに促され、ヴィヴィオ達も『堅』をする。
…しかし。
「あ、あれ?」
「も、もう無理です…」
「練を持続させるのがこんなに辛いなんて…」
二分もしない内にへたり込むヴィヴィオ達。
「『堅』が維持できなければ、熟練者と戦う事は難しい。二分弱じゃ持久戦にもなりはしないよ。攻撃にも防御にもオーラを使うんだから、今のままじゃ30秒でオーラが尽きて終わりだね。最低30分は堅が維持できないとね。それでも少ないけれど」
「は、はい…」
「がんばりまふ…」
もうへろへろだね、ヴィヴィオ、コロナ。
あたしは堅を解き、今度は円を使う。
「これも『纏』と『練』の応用技、『円』」
そう言って広げられたあたしの円は半径6メートルほど。
今のあたしではこれが精一杯。
「『円』は感知能力。このオーラの中でなら自分は相手の動きを肌で感じ取る事が出来る。つまり、この中での死角は存在しない。例え真後ろからの攻撃であろうと察知できるよ」
またもフェイトさんが説明してくれた。
「当然の事だけど、応用技はどれも難しい。日々の反復練習で少しずつ慣れていくしかないよ」
「そうですね…」
「それじゃ、明日からは『堅』の練習も加えていこうか」
「「「はいっ!」」」
「それに、そろそろ時間だしね。帰らないと」
時間ってなんだろう?
フェイトお姉ちゃんの号令で箱庭の外に出ると、丁度お昼時。
厨房からおいしそうな匂いが漂ってくる。
しかし、あたし達を待っていたのは昼ごはんでは無く、メイドさんによる強制連行。
あれよあれよと言う間に身なりを整えられ、城のエントランス付近の着けられているセルクルが引く馬車へと連れてこられた。
そこにはユカリさん以外の皆が居て、あたし達の到着を待っていた。
「えっと…何かありましたっけ?」
「今日はエスナート芸術音楽祭がパスティアージュで開かれる。俺達も誘われているし、朝にリオ達も誘っただろう」
あ、そう言えばと記憶を辿る。
二週間前の事だけど、確かに誘われて、OKの返事もしていた。
「えと、ミルヒオーレさんが出るんですよね?」
ヴィヴィオもどうにか記憶から引っ張り出したらしい。
「
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