第67話(3章終了)
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達と共に笑い合っていた幸せな時間を思い出すわ………」
その様子を見ていたエルファティシアは微笑んだ後、目を閉じて静かな笑みを浮かべ
「ん〜………?ねえ、ワンちゃん。ロイドたちどうしたの?」
「グルルル………」
ロイド達の様子に首を傾げたキーアはツァイトに話しかけていた。
「フフ、これも一種の青春ってやつじゃない?」
「せいしゅん〜?」
そして静かな笑みを浮かべながら言ったワジの言葉にキーアは首を傾げた。
「ハハ………緊張感の欠片もねぇな。」
「そういや俺達、さっきまでマフィアに追われてピンチだったんだよな……」
「しかも、一杯戦ったもんね〜。」
「ええ。それもレンさん達やあの銀と共に戦いましたものね。」
「なんだか実感がわかないわね………」
「………残念ながら夢ではなさそうですけど。」
「ええ。今こうして私達がここにいる………それが証拠ですよ。」
「クク………ま、とにかく全ては支援課に戻ってからだ。明日からしばらくの間………厳戒態勢になると思っておけ。」
呑気に笑い合っているロイド達を見たセルゲイは口元に笑みを浮かべた後、忠告し
「………はい………!」
「はーい!」
セルゲイの忠告にロイドは頷き、キーアは嬉しそうに頷き
(ヴァイスハイト………貴方の私と共に生きたいという願いは叶えてあげられなかったけど………かつて貴方が願ってくれたように、アルを救って私は生きている………もし、生まれ変わった貴方と出会えたその時は………ずっと傍にいて、一杯愛してあげるわ………そしてアル………いつか、エルフとして生まれ変わった貴女に会いたいわ………もし出会えたその時はリューンやベル、ナフカともお茶を楽しみましょうね………ルリエンよ、貴女の慈悲に心からの感謝を………)
エルファティシアはロイド達に背を向けて夜空を見上げてかつて心から愛した男―――メルキア帝国軍の元帥の一人、ヴァイスハイト・ツェリンダーと親友――――遥か昔ドワーフ族と共に創った4体の特殊な魔導人形―――”魔導功殻”の内の一体―――アルの姿を思い浮かべた後、一筋の涙を流してその場で祈った。
こうして波乱に満ちたクロスベル創立記念祭は終わった。なお、レン達の残虐な攻撃によってルバーチェの全戦力のおよそ4割にあたる構成員が身体の一部が無くなったり、神経が破壊されたりして2度と戦えない身体となって、戦闘員として使い物にならなくなり、レン達や銀を含めたロイド達の戦いによって軍用犬達はルバーチェが飼っている全体のおよそ8割を失った。その結果ルバーチェは様々な意味で大損害を被った………
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