第67話(3章終了)
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マーラは口元に笑みを浮かべながらセティを見つめ、セティは苦笑していた。
「け、けど、こちらはこちらで困ったな………出身地とかわかったのはいいんだけど………エリィ。メンフィル帝国はそのメルキア帝国という国と親しいのかい?」
一方気を取り直したロイドは疲れた表情で溜息を吐いた後、エリィに尋ね
「ううん………確かメルキア帝国はメンフィル帝国が治める”レスペレント地方”ではなく、レスペレントの南にある大陸――――”ラウルバーシュ大陸”の”アヴァタール地方”にある国でメンフィル帝国とは国交はないわ………それどころか、メルキア帝国と緊張状態になっている国――――エディカーヌ帝国と親しい関係にあるメンフィル帝国だと良くて警戒、最悪で敵対視されているわ。」
「そうか……………」
エリィの答えを聞いた残念そうな表情で溜息を吐いた。
「ユイドラの方はどうなんですか?」
一方ある事に気付いたティオはセティ達を見つめて尋ねたが
「う〜ん………ユイドラとメルキアが親しいなんて、聞いた事が無いな〜………」
「……ユイドラどころか、ユイドラが加盟しているミケルティ王国連合もメルキア帝国とはそれほど親しくなかったと思います。」
「はい。なのでエルファティシアさんの出身地である”エレン・ダ・メイル”に連絡するのはかなり難しいと思います………ひょっとしたらルーンエルフ族同士で何らかの交流があるかもしれませんので、”レイシアメイル”のエルフの方々に頼めば連絡はできるかもしれませんが………」
尋ねられた3人はそれぞれ難しい表情で答え
「ちなみに私が”王”であった間や”王”になるまでの間はセテトリ地方のルーンエルフ族とは交流がなかったな〜………まあ、数百年経てば状況は変わっているかもしれないけど。」
「そうですか………」
セティの説明を補足するように話したエルファティシアの話を聞いたロイドは残念そうな表情で溜息を吐いた。
「ま、そんなに気を落とさないでよ。そもそも私は本来死んだはずの身………こうして生きているだけでも嬉しいし、第一私がいた時代より数百年経っているから多分、私の知り合いは全員いないわ。………ま、もしかしたら私と同じルーンエルフのメイメイなら生きているかもしれないけど、それでも正直微妙な所ね。」
「エルファティシアさん………」
ロイドの様子を見た後微笑み、そしてどこか寂しげな笑みを浮かべたエルファティシアをエリィは辛そうな表情で見つめ
「………………………あの。私の知り合いで時空を操れる人がいるんです。その人ならエルファティシアさんを元の時代に帰す事も可能だと思いますが………」
ティオはエルファティシアを見つめて考え込んだ後提案した。
「ええっ!?」
「そ、そんな
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