第64話
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フ、犬達を怯ませた貴女も十分凄いわよ。………ルリエンよ、彼の者達に慈悲を!癒しの風!!」
見つめられたエルファティシアは微笑んだ後、治癒魔術をロイド達に放って、ロイド達の傷を回復した。
「グラッツェ(ありがとう)。」
「あ、ありがとうございます。………エルファティシアさん、魔術が使えたんですね………」
傷を癒されたワジは静かな笑みをエルファティシアに向け、エリィは戸惑いながらエルファティシアを見つめ
「………戦いの際、後方からの援護はしてあげるわ。―――行くわよ。」
見つめられたエルファティシアは静かに答えた後、ロイド達を促し
「はい………!」
ロイドは力強く頷いた後、再びキーアを抱き上げて仲間達と共に脱出を再開し、他の脱出口がないか探し回り、豪華な寝具がある部屋に入った。
「ここは………」
「確かハルトマン議長の部屋じゃなかったかしら………」
「へえ、さすがに豪華そうな部屋だね―――………どうやら先客がいるみたいだけど。」
「え………」
エリィの言葉を聞いて興味深そうな様子で部屋を見ていたワジは何かに気付いて声をあげ、ワジの言葉を聞いたロイドが呆けたその時
「おいおい、先に気付くなよな。せっかく驚かせてやろうと準備してたのによ〜。」
寝具の物陰に隠れていたレクターが現れて、ロイド達に近づいてきた。
「レクターさん……!?」
「ど、どうしてここに………」
レクターの登場にロイドとエリィが戸惑っている中、レクターはキーアとエルファティシアを見回した。
「ほう、これはなかなか………フッ………アンタらも随分と面白い魚を釣り上げたもんだなァ。」
「え……」
感心した声を出した後、口元に笑みを浮かべて言ったレクターの言葉を聞いたロイドは呆け
「お魚ってキーア達のこと?キーア達、食べられちゃうの?」
キーアは首を傾げながら尋ねた。
「おお、頭っからガブリとひと呑みにな!がお〜っ、パクパク!んぐぐ、しまったぁ!ノドに詰まらせちまったぜェ〜!」
尋ねられたレクターはわざとらしい演技をした。
「なんなの、このふざけた人間………」
「あはは!このヒト、ヘンなヒトだね!」
レクターの行動を見たエルファティシアは呆れ、キーアははしゃいでいた。
「それは充分すぎるくらいわかってるよ………」
「フフ、”銀”といい、IBCのお嬢様といい、ヘンな知り合いが多いなぁ。これも君達の人徳かい?」
「そんな人徳、嫌すぎるんだが………」
「というか、あなたも十分ヘンな知り合いでしょう………」
静かな笑みを浮かべて言ったワジの言葉を聞いたロイドはワジをジト目のエリィと共に睨んだ。
「
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