第54話
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は軽く頭を下げ、ランディは目を細め、レンは意味ありげな笑みを浮かべ、ティオは表情を青褪めさせて黙り込んでいた。その後ヨアヒムの部屋を退出したロイド達はクロスベル市に戻る為に病院の前にあるバス停に向かった。
〜夕方・ウルスラ病院〜
「さてと、もう夕方だしバスでとっとと帰るとすっか。」
「そうだな………」
「ふふ、こういう時にやっぱりバスは有難いわね。」
「バスがなかったら、帰りがとても面倒だものね。」
「……………………」
バス停の近くまで来た仲間達がそれぞれ雑談している中ティオは黙り込んでいた。
「ティオ………?」
「なんだティオすけ。さっきから妙に静かだな?」
「………別にそんな事は。」
ロイドとランディの疑問にティオが答えたその時
「ティオちゃん………!?夕陽でわかりにくいけど………あなた、顔が真っ青よ!?」
表情を青褪めさせているティオの状態に気付いたエリィが血相を変えて指摘した。
「えっ!?」
「……問題ありません。少し気分が優れないだけで………」
「おいおい。問題ないじゃねーだろ。とにかくどこか休めるところでも―――」
そしてランディが目を細めて指摘したその時
「……あ………」
ティオは声をあげた後、地面に崩れ落ちた。
「ティオ!」
「た、大変………!」
「……………………(トラウマを思い出したみたいね……)」
地面に崩れ落ちたティオを見たロイドとエリィは血相を変え、レンは疲れた表情で黙ってティオを見つめていた。
「すぐに医者か看護師を呼んでくる!」
「ああ……頼む!」
その後ロイド達はランディが呼んできた医者に気絶して倒れたティオを診断してもらった後セシルの好意でセシルの部屋のベッドでティオを寝かせた。
〜夜〜
「ふふ………良かったわね、ただの貧血で。しばらくしたらすぐに目を覚ますと思うわ。」
「そっか……」
「よ、よかった……」
「ああ………どうなる事かと思ったぜ。」
「…………………」
セシルの話を聞いたロイド達は安堵の溜息が吐いている中レンは目を伏せて黙り込んでいた。
「でも、ごめんなさい。私のベッドを使わせて。ちょうど病棟の方に空いている個室がなくて………」
「いや、助かったよ……ここの方がティオも落ち着けるかもしれないし………」
「セシルさん、ありがとうございます。」
「ふふ、気にしないで。今夜は私は夜勤があるし、何だったらこのまま朝まで寝てもらっても構わないから。それじゃ、私は失礼するわね。」
「あ、うん……お疲れ様。」
「あざーす!お疲れ様でした!」
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