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Three Roses
第五話 ローtリンゲン家その二

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「そうしてだ」
「その様にされましたか」
「どうだろうか」
「はい、婚姻政策は成功しましたら」
 別の側近が言ってきた。
「非常に大きいです」
「両者の間の子が王位を継いでな」
「そのまま自国となりますので」
「だから私も考えたのだ」
「ロートリンゲン家に倣い」
「そういうことだ、戦争よりもいい」 
 婚姻政策、それはというのだ。大公はとかくこのことを説いていた。
「だから考えたのだ」
「縁組もですね」
「そういうことだ、あえて思い切ったのだ」
 まさにというのだ。
「それでなのだ、何とか周辺諸国との戦をなくし」
「そのうえで」
「あわよくばだ」 
 そういった国々を平和に自国に取り込むというのだ。
「そうしていきたい、それで是非だが」
「よいかと」
 全ての側近達がこう大公に答えた。
「それで」
「そう言ってくれるか」
「はい、確かに戦うよりもです」
「その方がよいかと」
「戦いは無駄に多くのものを失います」
「例え勝とうとも」
 敗れた場合はもう言うまでもない、その時は。
「そうなります」
「しかし婚姻を結べば」
「確かにその国と縁が出来てです」
「争いもなくなります」
「そしてさらにです」
「大公の言われる通りあわよくばです」
「そういうことだ、ではこの政策を推し進めていく」
 婚姻、縁組の二つの政策をというのだ。
「これからはな」
「外はそうして」
「そして内はですね」
「新教を軸に旧教と融和し」
「手工業者や商人を保護し」
「農民に土地を渡していく」
「貴族は俸給者としていきますね」
 これが大公の政策だ、王権を拡大していくと共にそうした政策を推し進めていっているのである。先王の頃は先王を助け今は摂政として。
「農地改革も行い」
「灌漑を進め」
「市街の区画整理もですね」
「下水道の導入も」
「産業も興す」
 そちらも行うというのだ。
「これまで以上にな」
「外が穏やかになれば」
「内の政治も行いやすいですね」
「それが国力を高めていきます」
「よいことですね」
「そうだ、その為には周辺諸国との対立は緩める」 
 内政を重点に置いてのことだった、婚姻及び縁組の政策は。
「ではいいな」
「はい、では」
「その様にしていきましょう」
「これからは」
「そうした政策を行っていきましょう」
「その様にだ」
 大公はまた言った、そしてだった。
 実際にその婚姻及び縁組の政策を進めるのだった。そのことはマリー達にも伝わり。
 マリーはマリアとセーラにだ、三人だけの時に言った。
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