14話
[6/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
多くなる。それを考えるなら0.5秒でも遅いくらいだ。高速切替ほどの早さを出せとは言わないが、それに近い速度で出来るようにしろ」
「……分かりました」
僕も高速切替が出来るのがベストだと思う。だが、嫌なことに高速切替を解説している動画や文章がほとんどないのだ。となると独学で習得するしかないのだがそれには時間がかかりすぎる。IS学園で誰か習得していないものか……。
「オルコット、武装を展開しろ」
「はい」
そういえば初めて見るなセシリアさんの展開。
セシリアさんは左手を肩の高さまで上げ水平に突き出す。僕や一夏さんと違って一瞬だけ光り、極めて短い時間でスターライトMkVが握られていた。しかも、視線だけでロックを解除した。……早いしそんな操作ができるのは素直に凄いと思うんだけど、思うんだけど……。
「さすがだな。代表候補生。―――ただし、そのポーズはやめろ。横に向かって銃身を展開させて誰を撃つ気だ。正面に展開できるようにしろ」
織斑先生が僕の心の声を代弁してくれた。思わず頷いてしまう。せめて銃口を下に向けたまま展開しましょうよ。向けられる方はめちゃくちゃ怖いと思う。僕の頷きが誰かに見られていなかったのは幸い。
「で、ですがこれはわたくしのイメージをまとめるために必要な―――」
イメージをまとめるために必要なのは分かるけどセシリアさん、これは流石にどうかと思う。
「直せ。いいな」
「―――、……はい」
織斑先生の反論を許さぬ眼光はセシリアさんを封じ込めた。
そういえばセシリアさん、近接武器のインターセプターの展開はどうしたんだろう? 映像を見返したとき、一夏さんの試合の時は展開していたが。……あれ? あの時確か―――。
「オルコット、近接用の武装を展開しろ」
「えっ、あ、はっ、はいっ」
セシリアさんにしては珍しくどもった返事。いきなり展開しろ、と振られたからかな? 反応が遅いような気がする。
スターライトMkVを素早く収納し、そしてインターセプターを展開。いや、展開しようとしていた。光が形を作らず、手の上で彷徨っている。
「くっ……」
焦ったような声を漏らすセシリアさん。
「まだか?」
「す、すぐです。―――……ああ、もうっ! インターセプター!」
そうだ。一夏さんとの試合の時、何か呟いてから展開されていたが、この方法じゃないと展開出来なかったのか。裏を返せば一夏さんとの試合はそれだけ切羽詰っていたということでもある。あれはセシリアさんのメンタルが崩されていたのもあったが。
しかし、セシリアさんの意外な面が見れたな。ISに関しては理路整然としていて、基礎能力も高いから思考だけで出来ると思っていた。個人的には考えるよりも
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ