14話
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んにも責任はあるとは思うが、篠ノ之さんも自分の説明が相手に理解されていないと知っていてそれを改善しないのはどうだろう。僕とセシリアさんも別でトレーニングをしていたが、思わず口を出してしまうくらいには問題だった。
一夏さんも「……あれが説明? 冗談だろ?」と、口にはしていないが表情が物語っている。
「貴様、何か失礼なことを考えているだろう」
ほら、篠ノ之さんにも読まれた。
「大体だな一夏。お前という奴は昔から―――」
さて、これ以上は見ていられないし聞いていられない。そんなことを言う前に確認すべきことがあるのに。
1歩前に歩いた僕だったが、セシリアさんも同じ考えだったのか一夏さんに対して1歩前に歩き出していた。
セシリアさんに視線を向けると楽しそうに笑っている彼女がいた。……いかん、ここで余計なことを考えるな。
「大丈夫でしょうか、一夏さん? どこか怪我などはしていませんか?」
胸の内に湧き上がる気恥ずかしさを打ち消すように一夏さんに声をかける。
「あ、ああ。大丈夫だけど……」
一夏さんは色々と身体を動かして自身の状態を確認する。どうやら特に怪我などはしていないみたいだ。それならいいんだが。
「……ISを装備していて怪我などするわけがないだろう……」
その言葉に疑問が浮かぶ。疑問というか違和感だろうか? 確かクラスでは姉を嫌っているような発言をしていたけど、それとは別でISのことはある意味で信頼しているのだろうか? いや、信頼というよりも……。
違う、今はそこじゃない。
「ISだって人の作ったものです。人が作ったものである以上完璧なものじゃない。結果的には大丈夫でしたが怪我をすることだって考えられるのですから、人を気遣うのは当然でしょう。ちなみに他のみなさんも大丈夫でしたか? 僕らはともかく、かなりの衝撃と音でしたからね。誰か怪我や調子を崩した方はいらっしゃいますか?」
クレーターの1歩手前から周りを見渡し、他のクラスメイトの状況を確認する。クラスメイト達はそれぞれ自分や周りを確認して、その後に本音さんが声を上げた。
「つっきー、みんな大丈夫だよ〜」
本音さんの間延びした声に安堵する。
「織斑先生、山田先生、今回は白式の不具合というよりも一夏さんのミスで、怪我人は出ていませんがかなりの危険があると思います。1度見直したほうがいいと思いますよこれ。例えばシールドバリアーで安全が確保されているアリーナで行うとか」
僕の提案に山田先生が手を顎に当て考え始める。織斑先生も腕を組んで難しい顔をしていた。織斑先生にとっては予想外の出来事、山田先生は僕の言葉に一理あると考えたのだろう。しかし、今までこういった事故が無かったのだろうか。いや、
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