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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第59話
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は疲れた表情で溜息を吐き、エリィは信じられない表情で呟き、ロイドは複雑そうな表情で考え込んだ後、静かな表情でティオに尋ねた。

「……………全てはロイドさんの為だそうです。」

「え…………」

「『ロイドが私達から巣立つ所を見るまでクロスベルを離れる気はないわ。一人前の大人になって、可愛いお嫁さんを迎えたその時があの子が私達――――私とガイさんから巣立つ時だもの。』………そうセシルさんが言ってました。だからそれまではクロスベルでロイドさんを見守る為に、リウイ陛下に無理を言って待っていてもらっているそうです。」

「………セシル姉………………」

(……あの娘らしいわね。)

ティオの話を聞いたロイドは複雑そうな表情で黙り込み、ルファディエルは静かな様子を纏って目を閉じ

「ロイド…………」

「「「ロイドさん………」」」

ロイドの様子を見たエリィやセティ達は心配そうな表情でロイドを見つめ

「やれやれ………………セシルさんが幸せになる為にも、早く一人前の大人にならないと駄目なようだな、ロイド?」

ランディは口元に笑みを浮かべてロイドを見つめて言った。

「ああ、そうだな……………!」

ランディの言葉にロイドは力強く頷き、決意の表情になった。

「それにしてもティオはそのティナさん………だったか。その人に会った事があるんだよな。」

「ええ。」

「一体どんな人だったんだ?」

「……口で説明するより写真で見て貰った方がいいかと。」

そしてティオは懐から一枚の写真を出して、机に置いた。

「これは………」

「最終決戦の場所………”幻影城”に向かう前に皆さんがこうして集まった記念に撮った写真です。」

「エステルさん達も映っているし、クローディア姫やユリア准佐、オリヴァルト皇子、リウイ陛下達も映っているわね………(そんな………リースさんまでいるなんて……!隣に映っている神父の方も”星杯騎士”なのかしら?)」

ティオを含めた”影の国”に取り込まれた者達全員が映った写真を見たエリィは驚きの表情で呟いた後、七耀教会のシスターの服装の女性―――リースを見て驚いた後、リースの隣にいる七耀教会の神父の姿をした青年を見て考え込んでいた。

「あ!父さんやセラ母さん達も映っているよ!」

「へえ〜………どこに映っているんだ?」

シャマーラが嬉しそうな表情で言った言葉を聞いたランディは尋ね

「……この方が私のお父様で、右隣にいる女性はセティ姉様の産みの母親―――セラヴァルウィ母様で、左隣りにいるのは最近父様の”守護天使”になり、父様の愛人の一人になった”主天使(ドミニオン)”のエリザスレイン母様です。」

「うおっ………3人共、若すぎだろ!特にこのセティち
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