第58話
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ゃんと向き合うことができて………うううっ………」
「辛くて哀しくて、優しい真実………」
「ハロルドさん達の話か……」
「―――幾つもの哀しい偶然と誤解があったんだ。その結果………とても過酷な道を歩いてきたあの子は自分自身を騙すことにしてしまった。リウイ陛下とペテレーネさんを本当の両親だと思い込むことで真実を突き止めることを放棄したんだ。でも……それは無理もない話だった。」
「………なるほど。幼いがゆえに自己防衛か。」
「ですが………それでは前に進めません。それどころか………本当の意味で”今の家族”と”本当の家族”同様に接する事もできない。」
ヨシュアの説明を聞いたランディは重々しい様子を纏って頷き、ティオは辛そうな表情で言った。
「うん………だからこそミント達は、レンちゃんが真実に向かい合える勇気を持てるように手助けするつもりだったんだ。調べた限り、真実は哀しかったけれどそこには確かな愛情もあったから……だからきっと………今のレンちゃんなら乗り越えられると思ったんだ。でも………もうその必要はないみたいだね?」
「………ああ。少なくとも彼女は全て理解したみたいだったよ。」
「そっか……ありがとう、ロイドさん。それにティオちゃんや支援課のみんなも。何てお礼を言えばいいか……」
ロイドの答えを聞いたミントは頷いた後、ロイド達に微笑んだ。
「はは………気にしないでくれよ。成り行きみたいなものだったし、あの子には世話になったからさ。」
「ふふ………確かにそうね。」
「ぐすっ………うん。―――ロイド君、エリィさん、ティオちゃんにランディさんも。改めて、あたしからもお礼を言わせてください。本当にありがとうございました。」
そして気を取り直したエステルはロイド達を見つめた後、頭を深々と下げた。
「エステル………」
「………エステルさん………」
エステルの行動を見たロイド達は微笑ましそうに見つめていた。
「今後、僕達の力が必要ならいつでも遠慮なく言って欲しい。もうお互い、警察とか遊撃士とかわだかまりなんて無いだろうしね。」
「うんうん!全力で協力させてもらうわ!」
「ミントも一杯協力するね!」
「はは………わかった。いざという時は、本気でアテにさせてもらうよ。」
その後、ロイドはそれぞれの支援要請を終えて戻って来たセティ達やルファディエル達と合流して、エステル達と東通りにある”龍老飯店”へと向かい、夕食を共にして互いに親睦を深めた。3人の故郷”リベール王国”で起こった『異変』の真相とその顛末や『異変』を起こした”結社”という謎の組織について………レンがメンフィル皇女になった経緯の中にある”D∴G教団”事件について………そして『異変』の後に起こった
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