第57話
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る女の子がいたらなるべく助けになってあげたいし………一緒に帰ってあげる事は出来なくても岩を取り除く手伝いくらいは出来る。」
「……ふふっ………お兄さん、推理だけじゃなくて妄想も得意みたいね。あなたなんかに………レンの何がわかるっていうの?」
ロイドの話を聞いたレンは口元に笑みを浮かべた後、意味ありげな視線でロイドを見つめて尋ねた。
「もちろんわからないさ。それに、君が頼りたいと思う人は他にちゃんといるのかもしれない。でも―――転がっている岩は一つだけじゃないんだろう?俺達に任せられるような………そんな手頃なサイズの岩はないかな?」
「そんな………そんなの…………」
ロイドの言葉を聞いたレンが辛そうな表情で黙り込んだその時、扉をノックする音が聞こえて来た。
「……ロイド?ハロルドさんが見えたみたい。そちらにお通しするわね?」
「いや、その――――」
扉の外から聞こえて来たエリィの言葉を聞いたロイドは戸惑った表情をした後レンに振り向くと
「……………ぁ……………」
レンは呆けた様子で小さな声をあげた。
「……何だったらクローゼットの中に隠れてるか?」
「あ……………………………」
そしてロイドの言葉を聞いたレンは頷いた後、クローゼットの中に隠れた。それを確認したロイドは扉に向かって言った。
「―――ああ!こちらにお通ししてくれ。」
「………?ええ、ちょっと待ってね。」
「失礼します!」
「ああ………コリン!」
「良かった………本当に良かった………!」
そして扉が開くと慌てた様子のハロルドとソフィアがコリンが眠っているベッドに近づいて安堵の溜息を吐いた。そのすぐ後にエリィ達が部屋に入って来た。
(あら………レンちゃんは?)
部屋に入ったエリィはレンが居ない事を不思議に思い、ロイドに尋ねた。
(ああ……ちょっと事情があってね。そこのクローゼットの中に隠れてる。)
(ええっ?)
(またどうして………)
(なんか事情がありそうだな。)
ロイドの言葉を聞いたエリィ達が戸惑ったその時、ハロルドはロイド達に振り向き
「―――皆さん。本当にありがとうございました。何とお礼を言ったらいいか………このご恩は決して忘れません………!」
深々と頭をロイド達に向かって下げた。
「そんな………!どうか頭をあげてください。」
「その、私達も任務でコリン君を捜しただけですし………」
「いいえ、いいえ!皆さんが見つけてくれなかったらコリンは………この子は……うううっ………本当に………本当に良かった………」
「大丈夫………もう大丈夫だから………」
「ふむ………」
「どうしてそこまで………
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