暁 〜小説投稿サイト〜
マゾヒズム
1部分:第一章
[2/2]

[9] 最初 [2]次話
してかけてからだ。そのうえでだった。
 部屋の中にあった鞭を取り出してだ。乱暴に冷たいコンクリートの上に転がした妻に対してだ。こう尋ねたのである。
「それでどうされたい」
「今日はですね」
「鞭か。それとも他のことか」
「まず鞭を」
 その鞭を持つ夫をだ。恍惚とした顔で見上げながら言う妻だった。
「それで私をおぶち下さい」
「それだけか?」
「いえ、それからです」
 鞭だけではなかった。さらにだった。
「私を犯して下さい」
「どういった感じで犯されたい」
「後ろから獣の様に」
 自分がそうされる姿を想像しつつだった。
 美也子は恍惚の中で目を潤ませてだ。言うのだった。
「この髪を掴んで」
 見れば黒い豊かな髪だ。セットしてあるのが余計に悩ましい。

[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ