第55話
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「ごきげんよう、お兄さん。ふふっ、1ヵ月ぶりかしら?」
「ああ、それくらいになるかな?また一人でアンティークショップに遊びに来たのかい?」
「ええ、それとお祭りの見物もね。パレードがあったけどお兄さんも見物したのかしら?」
「いや、仕事を片付けているうちに見逃しちゃってさ。(しかし困ったな………一人にするのもなんだし、用事がなければ人形工房まで送っていくところなんだけど………)」
レンに尋ねられたロイドは苦笑した後、レンを見つめて考え込んでいた。
「???ところでお兄さん、一人で何をしてるの?また誰かとかくれんぼをしてるのかしら?」
「いや………実は迷子を捜していてさ。今日のパレードではぐれちゃったらしいんだけど、まだ見つかっていないんだ。」
「ふぅん、そうだったの。写真かなにか持っている?レンが知ってるかもしれないわ。」
「そうだな………一応、見てもらえるかな?」
ロイドはコリンの写真をレンに見せた。
「……………………え…………………」
写真を見た一瞬固まった後レンは呆けた声を出した。
「どうした?ひょっとして見覚えがる子だったか?」
「―――ううん。レン、こんな子、見覚えないわ。」
そしてロイドに尋ねられたレンは俯いて答えた。
「そうか…………」
一方レンの様子に気付いていないロイドは残念そうな表情で溜息を吐いた。
「でも………可愛い男の子ね。お兄さんは………この子を捜しているのかしら?」
「ああ、仲間と手分けしてね。早く捜して、ご両親の元へ帰してあげたいんだけど………」
「ふふっ………だったら、レンもこの子を捜すのを手伝ってあげるわ。」
「え………」
レンの提案を聞いたロイドは驚きの表情でレンを見つめた。
「前に言ったでしょう?レンはかくれんぼが得意だって。この子がどこにいるか多分、突き止められると思うわ。」
「いや、でも………(この子を一人にするのも何だしとりあえず一緒にいてもらうか………いざとなったら支援課で待っててもらってもいいし………)―――わかった。それじゃあよろしく頼むよ。しばらくお兄さんと一緒に付いて来てくれるか?」
「うふふ、いいわ。よろしくね、ロイドお兄さん。」
「ああ、こちらこそ。」
その後レンと一緒にコリンを探し回ったロイドは時折仲間達からかかってくるエニグマで情報を共有しながら探し回り、中央広場、駅前通りを終え、そして西通りも終えるとエニグマが鳴りはじめ、エニグマを手に取ったロイドは通信を開始した。
〜西通り〜
「はい、ロイドです。」
「エリィです。気になることがあったので報告するわね。今ちょうど、ティオちゃんと一緒にいるんだけど
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