第1話
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性は知らない。
なので、女性が採用されなかったという話を聞いたとしても。
『あぁ……やっぱりね』
と答えるだろう。
「……まぁ、いくら悩んでもしょうがないか……ん?」
女性の視線の先に誰かが倒れているのが見え、女性は馬を走らせる。
馬を降り、女性は駆け寄る。
「あっ……不用意に近づいてるな僕」
倒れている人物の横に着いた時にふと思い出した。
賊の中には、倒れたふりをし、助けに来た人物を襲う手段を取る者もいる。
うっかり忘れていた。
しかし、倒れている人物が起きてくる気配が無い……死んでいるのだろうか。
「……男性みたい……ちょっと、大丈夫ですか」
女性は、倒れていた男性の肩を叩き声をかける。
「……ん」
男性から反応があり、女性は、ホッとする。
流石に死体を見つけるのは勘弁願いたい。
「さてと……どうしようかな……」
意識が戻った相手を見つけて、女性には新しい問題が立ちはだかった。
彼をどうするかである。
死体だったら、そのまま放置も出来ただろうが。
いかんせん、生きている訳だから放置は出来ない。
まぁ、中には放置する人もいるだろうが……女性は、そういう事は出来ない様だった。
しかし、家に運び込んでもいいものだろうか。
見た所、男性の着ている服はみた事が無いもので怪しい。
そんな人物を家に連れていくのはどうだろうか……
「責任は、僕が取ればいいんだ」
そう呟き、女性は男性を抱え馬に乗せる。
男性の倒れていた近くにあった、良く分からない袋の様な物……スポーツバックも乗せ。
最後は自分も乗り自宅へと馬を進めた。
自宅に戻った後、母親に倒れていた男性の事を伝え。
空き部屋に男性を連れていく為に掃除をし、彼を寝台に寝かせる。
それから彼が目覚めるまでの間、女性は男性を看病し続けた。
時々、妹達に代わって貰っていたけれど。
「……ん? もう朝か?」
目が覚めた暢介の視界に入ってきたのは見覚えのない景色だった。
「……知らない天井だな」
そう言い、自分はまだ夢の中かと自分の頬を抓る。
「いてぇ……」
夢では無い様だ。
ひとまず起きてみようと身体を動かす。
そこで暢介は自分の足元が重い事に気付いた。
視線をそこに移してみると、見た事が無い女性が腕を枕にし、暢介の脚に突っ伏していた。
髪は銀髪でロング。
そんな女性が寝息を立てながら眠っていた。
一瞬、暢介は動くのは女性が起きるだろうから止めた方がいいかもと思ったが。
脚が動いてしまった為、女性も
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