暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
電王 〜劇場版の悪者ライダー〜
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デンライナーがゼロライナーに向かう途中で蒔風が説明を受けた。



ゼロライナーはデンライナーと同じく時間の中を走る列車だ。
それと連絡が取れないとなれば、その所有者、桜井侑斗の行方が心配である。


桜井侑斗
仮面ライダーゼロノスとして良太郎と共にイマジン達と戦った青年だ。


「で、その桜井と連絡が?」

「うん、侑斗ともデネブとも連絡が取れないんだ」

デネブは侑斗の契約イマジンだ。
侑斗のおかんと言われるような彼からも連絡がないのは、たしかにおかしい。


「とにかく行こう。みんな!身体は大丈夫?」

「大丈夫だよ良太郎。派手だったけど、ダメージはそんなになかったし」

「やっぱ強かったで!うん!」

ウラタロスがコンディションを伝え、キンタロスが顎に指を当てて首をゴキッ、と捻った。


「おそらく向かう先には「奴」がいる。気を抜かないでくれ」

蒔風が半端ではない双眸で皆を見渡した。

それを見て良太郎らは気を引き締めた。
自分達とあれだけの戦いをした男がこれほどまでに言う「奴」とは何者なのかと。




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「ぐ・・・・ん?・・・・」

地面に転がる青年が意識を取り戻す。

桜井侑斗
「奴」の襲撃に立ち向かったが、あえなく打ち負けてしまい、今は身体を縛られ、転がされている。


「侑斗!目が覚めたかい!?」

隣を見遣ると自分と同じように転がっているデネブを見つけた。


「ここは・・・」

「わからない。どこかの建設予定地の小屋みたいだ。あいつら、何者なんだ?」

「知らない。だが、どうやら野上をおびき寄せるつもりらしいな」

「な、なんだって!?それは一大事じゃないか!」

「ああ、だからデネブ、なにか持ってないか?ここから脱出する」

「おう!えーっと・・・(ゴソゴソ)あ!」

「なにがあった!」

「デネブキャンディが溶けてきてるぅ」

「バカ!それよりもなんかないのか!」

「そうだなぁ〜・・・お!」

「見つけたか!?」

「侑斗の写真が折れてるぅ!」

「デ〜ネ〜ブ〜!!」

グワシ!

侑斗がデネブの腹に両足をたたき付けた。


「痛い、痛いよ侑斗〜」

「うっさい!今日こそは〜!!」


「おまえらなに騒いでんだ?」


そこに「奴」が扉を開けて入ってきた。


身体を縛られながら取っ組み合うという荒業をしていた二人が、「奴」を睨みつける。


「お前どういうつもりだ!それに「あいつら」をどうやって出した
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