暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜世界を旅する戦士たち〜
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蒔風達が外に出ると、ただひたすらに荒野が広がっていた。

荒野のど真ん中。
ポツンと写真館だけが佇んでいる。


他には岩しかない。
転がっていたり、地面から突き出したりと様々だ。



「蒔風、「奴」ってのが来たのか?」

「そ、来たみたいだ。あそこ」

蒔風が指差した先三十メートル程。
上に向いて立っている巨石がある。
そしてその上に足を組んで座り、空を見上げる青年がいた。


「よう!計算、早かったな!「なのはの世界」じゃ半年はかかってたじゃないか!」


蒔風が話しかけた。
その声に反応じ青年の首が軽くこちらに向いた。

「ああ・・・今回は「ライダー」っつー共通事項があったからな。それでも二、三ヶ月は掛かっちまったけどな」


二人の会話に海東が口を挟む。

「君が「奴」かい?嫌にあっさり出てくるんだね」


彼等の回るライダー世界には様々な組織の陰謀が渦巻いていて、回りくどい事が多かった。
故にいきなり出てきた事に驚いているのだ。


「準備は出来た。やることは明白。だったらこれ以上時間をかける必要はないよ」

そう言って青年、「奴」が岩の先端に立ち上がる。


「始めまして皆さま」

礼儀正しくお辞儀する「奴」
そしてその顔が上げられる。


「んで、死ね。ディケイド」

ゴゴォ!

ターン、とジャンプし着地した「奴」が後方に巨大な砂埃をあげ、一足飛びで蒔風らの真ん中を通り過ぎていった。


「速・・・い!」


その速度に蒔風が驚愕する。
皆も同じように驚く。


「夏海!隠れていろ!行くぞ!」

士が皆に呼びかけ、バックルを取り出そうとする。

海東がカードとドライバーを
ユウスケがベルトを出現させ
蒔風が龍虎雀武を解放合体させようと手を伸ばす。


だが士が取り出そうとしたバックルは彼の元にはなかった。


「蒔風がパクれたのをオレがパクれないわけないだろ?」

「奴」がその手に持つディケイドライバーとライドブッカーを見せ付ける。


「通りすがって戴きました。変身!」

[Kamen Ride---DECADE!]


「奴」がディケイドに変身する。
だが士のモノと違い、鮮やかなマゼンタは黒く変わり、目は緑でなく黄色になっている。


「キメゼリフはないけど、許してね?」


そういって両手を合わせるディケイド。
そしてライドブッカーをガンモードにし、低い姿勢で突っ込みながら蒔風に撃ってくる。

[Attack Ride---BLAST!]

銃身がいくつにも分身し、一斉射撃にて攻撃してくる。



「チッ!!」


蒔風が前方に
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