暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜世界を旅する戦士たち〜
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言って自己完結させ、蒔風に思いっきりソードを叩きつけ、ひざまづかせる。
そしてグリン!!とソードを捻り、龍虎雀武を蒔風の手から吹き飛ばした。

そして武器のなくなった蒔風にライドブッカーの幾重にも分身した斬撃が襲いかかる。

ドシュ!!!

五つか六つか、それぐらいの斬り傷が蒔風の胸に刻まれる。
そしてさらにディケイドは一回、二回と蒔風を突き刺していく。

だが蒔風にとっては一回二回ではない。
一回に突きに五つも六つも同時に貫かれるのだ。

その全身から血を噴き出し、蒔風の体も足場にしていた岩板から落ちて行った。
それを追って跳び降りるディケイド。


徐々に砂煙が晴れ、周囲が見えてくる。
そして落ちて行った先は、最初にいた荒野であった。

どういう世界構造になっているのか。
ここから地盤が崩れ落ちて、落ちた先はまたここだったのだ。

蒔風がのろのろと首を捻ると、変身が解け、ボロボロになった海東とユウスケが転がっていた。

「海東!!おい!!」
「大丈夫ですか?ユウスケ!!」

士と夏海が二人を抱え上げる。
そして蒔風にも気付いたようで、二人と共に駆け寄ってくる。

「ふぅ〜。これで十分だな。返すよ」

「奴」が変身を解き、ディケイドライバーとライドブッカーを手に持つ。

「しかし変身されると厄介だ。故に」

「奴」がライドブッカーからすべてのカードを抜き取る。
そして

ボゥワ!!!

そのカードすべてを焼き払った。
そうしたうえで、空のライドブッカーとドライバーを返却した。


「カ、カードが!!・・・・」

「そんな・・・・」


士がブッカーの中を見ても、そこには一枚たりともカードはなかった。
そこから通じる「クラインの壺」には無尽蔵のエネルギーがあり、それによってカードが生成されるにもかかわらず、一枚もカードは出てこない。


「おおおおおおお!!!」

蒔風が落ちていた「獅子」と「天馬」を握り、たちあがって「奴」に迫る。
その途中にあった「麒麟」を蹴りつけて「奴」にダーツのように飛ばす。

それを「奴」は指で挟んで止め、投げ返した。
蒔風はそれを右手でつかみ、三本を合体、「獅子天麟」にし、「奴」に振りかぶっていく。


一方、「奴」も魔導八天を掴み、蒔風に迫る。
そして「奴」の剣と蒔風の剣が交差した瞬間、「奴」の剣のうち、一本だけその手に残し、他が宙にはじけ飛んだ。

そして空中でふわりと止まり、その切っ先がギュカッ!と蒔風に向く。
そしてその剣が蒔風に風を斬って向かって行った。

その剣を撃ち落としていくが、受けきれない。
いくつのもの斬撃に身をさらされる蒔風。

そして最後にトンっ、と優しげな音が蒔
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