第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜蒔風の本質〜
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る。
だが、そんな光景を見て蒔風がニヤリと笑った。
「ざぁんねん。その程度じゃあ、許せない♪」
「あ・・・え?」
「ガキは俺らよりも先の世界を生きる。つまりは未来の世界だ。お前があのとき壊そうとしたのは世界だった。それを見て許せる俺と思ったか?」
「き・・・さま・・・」
蒔風が笑う。
無邪気にでも、冷酷にでもなく、ただ、笑う。
だからと言って貼り付けたようなものでも、無感情なものでもない。
蒔風は心から笑っていた。
ただ、その根幹の感情は、誰にも理解できない。
たった一人の自分自身を除いて。
「ふう・・・もういいや。飽きた。あとは好きにしろ」
そう言って蒔風がアポロガイストを「山」で斬る。
すると全快ではなくとも、折れた個所は治っていた。
「!?・・・どういうつもりなのだ・・・」
「お前に飽きたんだよ。ま、これはいただいてくけどね」
そう言ってパーフェクターを手に持ち、振る蒔風。
「か・・返せ・・・私の命を!!」
「その気持ち、覚えておけ。お前に命を奪われた者の叫びだ」
そう宣告し、立ち去ろうとする蒔風。
アポロガイストはその後を追えない。
その身に恐怖はしみ込んでいた。
「そうそう。でもオレがお前に対してひとつだけ認めてるのはさ」
蒔風が首だけ振り返って指を立て、言った。
「生きる、という執念。それだけは認めてやる。オレにはその執念がないからな」
「貴様は・・・人では、否、生物ではないのか?」
その言葉に身体ごと振り返って蒔風が言った。
「その通り。オレは異端者にして破綻者。人の範疇になく、まして生物にすらあらず。「死」を恐れないがゆえに、「生」の実感がないものだ」
「な・・・・・」
「そして覚えておけ「ディケイドの迷惑な存在」となる者よ」
その声の凄みにアポロガイストの体がびくりと震える。
「世界に下手に手を出してみろ。オレが潰すぞ」
そう言って蒔風の姿が消える。
--絶対にな--
最後にそう言葉を残して。
アポロガイストが人間体に戻る。
その全身から気持ちの悪い汗がにじむ。
「アポロガイスト!!」
そこに南光太郎の声が響く。
どうやら自分を探しまわっていたようだ。
ガイはいつも通り振舞った。
自分は大ショッカー大幹部アポロガイスト。
そんな自分がライダーに弱みを見せてはならない。
お互いに睨みあっていると、二人の隣にオーロラが出現し、チャップ達がそこを通っていった。
向こうにはシュバリアンがBLACKとディケイドを相手取り戦っている。
ここか
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