第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜悪の組織、略奪の命〜
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「これはどうするんだい?」
「これとは、オレの手にあるこれの事か?」
海東がディケイドライバーを取り出そうとして、それを蒔風が自身の懐から取り出した。
「な・・・い、いつの間に!?」
驚愕する海東。それも当然だ。
蒔風と海東が最も接近したのはユウスケを止めた時だ。
あの時はお互いに一メートルくらいは離れていた。
その距離で、あの短時間で、あれだけの大きさの物を海東に気付かれずにかすめ取っていたのだ。
焦る海東に本気でどうでもいい顔をして、呆れたため息を出して蒔風が言った。
「言っただろう。そんなものは児戯だ。誰かの命を救おうとする片手間以下の手順で終ることだ」
「・・・・・・・」
「いつもみたいなお宝探しなら喜んでつき合おう。だが、人の命がかかっててんだ。遊ぶならよそ行け」
「仲間・・・とやらのためかい?」
「強さの証明のために、だ。オレは世界最強だ」
そう言いながら屋上の扉を開く。
「救えるものなら、根こそぎ救うさ」
バタン、と扉が閉まる。
士とユウスケも後を追った。
屋上に取り残された海東。
「強さの証明のため・・・か。まるでここでお宝だなんて言ったら、僕が弱いみたいじゃないか」
そう言って病院入口の方に視線を落とす。
そこからは士と蒔風のバイクが走り出していった。
ユウスケは夏海のそばに着くようだ。
「いいよ。その勝負、乗ったよ。「仲間の素晴らしさ」ってのはまだわかりようもないし必要もないと思うけど、それが「強さ」だって言うなら、その強さは僕がもらう」
海東の目がキランと光る。
最初はその程度でもいい。
仲間の大切さなんて、知ろうとして知れるものじゃない。
誰かを守れる強さをその手に。
すべてのヒーローはそこから始まるのだ。
世界を巡る二人の次元戦士のライダーは、ここからヒーローとしての「仲間」を知る。
to be continued
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