暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜悪の組織、略奪の命〜
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助かるのか?」

ユウスケがム、と顔をしかめる。
確かにその通りなのだが・・・

そこに、ひとりの男の声がする。

「こんなに隙だらけの士は初めてだね」

海東だ。
どこから話を聞いていたのか、事情はすべてわかった上でからかうような口調で士に歩み寄る。

「おかげで最高のお宝が手に入ったよ」

そう言ってヒラヒラと振る手に持つのはディケイドライバーだ。。
だが士は、大切な変身ツールを奪われているにもかかわらず、そんなことはどうでもいいと言った感じだ。


「相変わらずお宝集めか・・・暇な奴め」

「気に入らないなぁ、その態度。ちゃんと僕を見ていてくれないか?」

「そんなつまらん児戯に付き合ってる暇はないんだ。教えろ海東、大ショッカーとはなんだ」


児戯、と蒔風にいわれて少し顔をしかめるが、海東は答えた。

「おや?知らないのかい?大ショッカーとは様々なライダー世界に存在する悪の組織が集結してできた、まさに大いなる悪の秘密結社さ」

「アポロガイストとは何者だ。ナツミカンはなぜああなった!!」

士が声を荒げる。
その質問には蒔風が答えた。


「アポロガイストは「仮面ライダーXの世界」にあったGOD機関に所属していた殺人マシーンだ。奴は一度Xライダーに敗れたものの、再改造で蘇った。しかし、その命は他者の命を吸い取らなければ生きていけない体だった」

「それで夏海ちゃんは・・・」

「全く、僕の説明をとらないでくれるかな。まあ、そういうわけ。で、その命を吸い取ってるのが、あのパーフェクターってわけ」

「そこら辺は俺の知ってる「仮面ライダーX」とは違うな。・・・とにかく、アポロガイストを探すぞ。パーフェクターを奪い、夏海さんの命を返してもらおうとしよう」

「時間がない、急ぐぞ」

「ああ!」

そう言って提案を始める蒔風や士、ユウスケに向かって海東も提案した。


「だったらそのパーフェクターは僕がいただくよ」

「なに?」

「お前ぇ・・・夏海ちゃんの命がかかってんだぞ!!」

そういきり立つユウスケの肩を蒔風が掴んで戻す。

そして海東の方をチラリとみてから、ユウスケに呟いた。
海東には声こそ聞こえなかったが、唇の動きで何を言ったかわかった。

「気にするなだって?ぼんやりしてたらお宝、いただいちゃうよ?」

そう言って挑発する海東。
その言葉に反応するかの様に三人が海東に向かう。

アポロガイストを探す案が出そろったようなのだが、海東は彼らが挑発に乗ったと思いこむ。


「やる気になったようだね」

その言葉に蒔風が返す。

「言ったろう。児戯に付き合っている暇はない」

そう言って三人が立ち去る。

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