第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜悪の組織、略奪の命〜
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「ナツミカン」「夏海さん」
「全く・・・士君も、自分の世界が見つからないとか、そんなことで拗ねないでください。見つからなくても、帰る場所はあるじゃないですか」
「それが写真館だってか?」
「そうです。たとえどれだけ世界を回っても、あなたの世界が見つからなくても、私はあなたの帰る場所を守ります。だから」
「だから戦えってか?そんな考えを勝手に押し付けんな!」
そう言って士がその場から立ち去る。
その士を追って行き、蒔風が士の胸ぐらと掴みあげた。
「お前・・・いい加減にしろ。いつまで甘えてんだ」
「オレが・・・いつ甘えた!」
「てめえには帰れる場所があんだろうが。だったらそこを守れよ。強い強いというなら、あれもそれも、世界も仲間も、全部守って見せろよ、あ?」
「そんな勝手なこと決めんじゃねえ!!」
蒔風が士の顔面を殴り飛ばした。
士の身体がベチャッ、と地面に転がる。
「ッ・・・何しやがる!!」
士が蒔風を睨みながら怒鳴るが、蒔風にとってはそんなことどうでもいい。
「それでもお前が戦いの後に帰る家はどこだ。傷ついたとき、お前がとっさに駆けこむのはどこだ!!いろんな世界でてめえが「破壊者」だと罵られている時に、それを否定してくれていたのが、どこの誰だか答えて見せろ!!」
「ち・・・・っ・・・」
士の視線がチラリと夏海の方へ向く。
そして俯き、なんだかんだ自分についてきてくれた友を思う。
「お前には共に旅する仲間がいる。オレにはない、共に世界を旅する仲間がな」
そこでため息をつく。
士も言葉を発さない。
「蒔風・・・オレはどうす・・・・」
士がそこまで言い掛けたところで寸断される。
なぜなら
「キャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
甲高い悲鳴と共に、何人もの人間が倒れていき、そこには怪人をひきつれた白スーツの男が現れたからだ。
「士!!舜!!」
「ユウスケ!!」
そこにユウスケも合流する。
今までのやり取りを見ていたのか、妙に納得した顔をしている。
「お前か・・・この世界でイマジンやファンガイアを引き連れている新たな敵ってのは」
そう、この男の引き連れている怪人はまさしくイマジンとファンガイアだ。
男が士に気付く。
そしてこちらを向いてこういった。
「ディケイド・・・ここにいたのか」
「おまさんらは何者だい?」
蒔風の問いに男が答える。
「謎の組織などではわかりにくかろう。よく聞いておけ、我々は、世界の秘密結社が大結集した大いなる大組織。それが我らの真の名である、「大ショッカー」だ!!」
「大ショッカー?」
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