第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜士の仲間否定〜
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よう」
「どこまでも昭和!!!あ!!待てユウスケそれ以上は!!!!・・・・・・・」
途中蒔風の声が聞こえたが、皆聞こえないことにした。
「オレは南光太郎。RXとして、この世界を征服しようとしているクライシス帝国と戦っているんだ」
「でもなぜイマジンとファンガイアが出てきたんだ?」
ユウスケが蒔風を引きずりながら訊いてきた。
「オレにもわからない。ある日突然、現れたんだ。それと同時期に霞のジョーも・・・」
「その霞のジョーってぇのは、一体誰なんでぇ?」
蒔風が荒縄でグルグル巻き状態で訊いた。
「霞のジョーは俺と一緒にクライシスと戦ってきた仲間だ」
「じゃあ今回士君がこの世界ですべきことはその謎を解くことですね!」
「はぁ・・・・・」
そこで士が盛大にため息をつく。
なんかめんどくさいなぁ・・・、といった感じだ。
「どうしたんだ士」
「・・・別に世界のために戦っても、オレの世界が見つかるわけじゃないしな」
「士ぁ、拗ねたのか?」
「いくら自分の世界が見つからないからって、それはいけねえよ。「ない」訳じゃないんだから」
「それに、士君には帰るべき家はあります!」
そんな会話を聞いて、光太郎が士に訊く。
「君も、仲間のためにだったら戦えるんじゃないか?それをも理由にすればいいじゃないか」
その言葉に士はさらにつまらなそうなため息をつく。
「で、お前はその仲間ってのを探してるのか?」
「そうだ」
「そんなことのために、一勝戦い続けるのか?」
「そんなこと?」
「オレはごめんだね。「仲間」なんてチンケな理由でいつ終わるかわからない戦いなんか続けられるか。じゃあな」
そう言って士が立ち去る。
「おい・・・士!!待てよおい!!!」
その後を蒔風がイラついた声を出しながら追う。
ユウスケと夏海は光太郎に謝罪してから、二人を追うつもりだったが、その時にはもう二人を見失ってしまっていた。
蒔風の追う先を、士がどんどん先に進んでいく。
仲間なんかいらない、オレは一人で歩いていける。
オレはいつだって通りすがりだから。
無言でそう語る背中を、蒔風が追う。
そんなことはないと、伝えるために。
「仲間」というものは、そんな言葉の羅列ではない。
to be continued
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