暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜蒔風、少しキレる〜
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鳴滝である。


「そうだディケイド。私だよ。・・・シンケンレッド!ディケイドを倒すんだ。こいつはこの世界を破壊する!!」

その言葉を聞いて丈瑠が黙っていられるわけがない。
変身ツール、「ショドウフォン」を構え、臨戦態勢に入る。

それに対し士もカードを取り出し、互いに威嚇する。


「おいおいおいおい。ちょっと待てよおっちゃん。あんた・・・誰だ?」

「初めまして。私は預言者。鳴滝と名乗っております、翼人どの」

「・・・その呼び方やめろ」

「では蒔風殿。あなたにも協力願いたい。ディケイドは世界の破壊者です。今のうちに倒しておかなければ大変なことになる!!あのように!!!」

鳴滝が指をさした方向にディエンドチノマナコ(以降Dチノマナコ)が現れた。
その装甲の「スキマ」から先日も数多く出現していたアヤカシ、「ナナシ」を出し、こちらに迫ってくる。

「チッ!一筆奏上!!」

宙に「火」の文字を書き反転、それがエネルギーとなって身体を覆う。

丈瑠がシンケンレッドに変身し、チノマナコに立ち向かっていく。
それに加勢しようとする士と蒔風だが、鳴滝のオーロラによって阻まれてしまった。

「みろ、ディケイドのせいでああしてこの世界にライダーが誕生してしまった。この世界にライダーなど必要なかったのにだ!これもディケイドが元凶だ。即刻この世界から去れ!」

「おい待てよ。それはいくらなんでも」

「蒔風殿!!世界を渡り、その秩序を守る翼人のあなたならわかるはずです!各世界は浸食されてはならない。物語はあるべき姿をすべきだ。そうでしょう!?」

「・・・悪いがそんなの知らねえな」

オーロラのせいで遠くなっている戦闘音をBGMに蒔風が言う。


「物語なんざ、こうしてオレがこの世界に来た時点でもう違ってるんだ。だったらなるべくいい方向に持ってくべきだろ?」

「しかし!奴は「破壊者」です。そんな者が」

「すべてを破壊する力なら、すべての悪を退かせる力にもなりうる」

「な・・・ん・・・・」

「それに「ディケイドディケイド」って、士本人を見てやってくれよ」

「・・・あなたは・・・翼人ではないのですか?」

「オレは確かに翼人だよ。でも、世界だとか物語に干渉はする。これはな、オレの物語でもあるんだよ」

「・・・ディケイドの「破壊者」の力は本人の意志とは関係ありません。いずれ後悔しますよ」

「かもな。だけど、オレは士達と出会い、共にいることを後悔はしない」

「・・・・翼人・・・世界の救世主・・・」

「んでもって、どっかの世界では「破滅と共にある者」らしいけど?」

「・・・・・・・」

シュウゥゥゥゥゥゥ・・・・・

オーロラと
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