第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜兄との決着〜
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蒔風が帰ってきたのはあたりが真っ暗になってからだ。
写真館にいるのはユウスケ、士、栄次郎だけだった。
あと小さな白い蝙蝠のようなキバーラと呼ばれる者もいた。
夏海はいない。
グレイブに誘拐されたのだ。
写真館の中は散々だった。
ユウスケはキバーラに対し異常な優しさをふるまっていたし、栄次郎は夏海がさらわれたと狼狽していた。
そんな栄次郎に士は声をかける。
「大丈夫だ。絶対に助ける。絶対にだ」
「やっぱりまともな社会体制じゃなかったか・・・」
「ああ。海東からも話は聞いて大体わかった」
どうやら過去、海東はフォーティーンのもとでライダー狩りをしていたそうだ。
そして純一はライダーとしてランス、ラルクと共にこの世界の体制に抗っていた。
そしてある日、ついに純一が捕まった。
兄がライダーだとは知らなかったが、それでも海東はまだ大丈夫だと思っていた。
海東は自分の考案した安全な更生プログラムによって納得してくれると思っていたからだ。
だがそんなものは使用されていなかった。
人間の頭の中にフォーティーンの因子を埋め込むことで言いなりにさせていたのが現実だったのだ。
結果として海東はフォーティーンから離脱し、純一はフォーティン側に着いた、というわけだ。
「海東は自分の兄を元に戻そうと思っている」
「夏海さんはどうするんだ?ユウスケは使い物にならないぞ?」
ソファでユウスケがキバーラのどこだかわからない肩を揉んでいた。
「どうだい?痛いところはないかい?あったら言ってくれよ?」
「・・・キモチワルイな」
「で、蒔風。オレに作戦がある」
「どんな?」
「それは・・・・・・」
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「オレたちもついに指名手配か・・・」
「おーー写真写り悪いなーーー。オレホントにこんな変な顔してるか?」
「オレだってこんなに意地の悪そうな顔してねえよ」
「「・・・・そうかぁ?」」
「で?君たちは一体何の用かな?」
次の日
二人は海東の元にやってきていた。
そこにも指名手配の写真が貼られていたが、士と海東は一緒くたで、蒔風はピンで映っていた。
「そもそも、なんでお前は一人でなんだよ」
「ほら、オレライダーじゃないし」
「でもライダーの力だってもってんだろ」
「借りてるだけな。だから使わない限りばれないの。にっしっし」
「ねえ、用があるなら早くしてくれないか?僕は忙しいんだ」
海東が二人に話をするように促す。
「そうだな・・・オ
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