暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
ディケイド 〜この世界の謎〜
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のライダーなんなんだよ・・・・ん?あれは・・・」

戦闘音が聞こえ、そちらの方を見ると、ディケイドに変身した士と、ダークキバが戦っていた。


「ん・・・ダークキバか・・・そしてあれが・・・ディケイド」


蒔風の頭に情報が来て、とりあえず名前だけでも判明する。
ダークキバ、キバの世界のライダーだ。


そうやってみているとダークキバとディケイドの戦いが終盤に入る。


ここぞというタイミング。
そこでディケイドがバックルにカードを差し込み、起動させた!!


《FINAL ATTACK RIDE―――DE DE DE DECADE!》


「ハァッ!!!」

ディケイドが跳び、キックの構えをとる。
ダークキバとディケイドの間に黄色いホログラムカードが現れ、それをディケイドが通過していく。


一枚通るごとにエネルギーが足に集まり、敵を粉砕する「ディメンションキック」が、ダークキバにむかって突っ込んでいく!!



はずだった


「な・・・」


しかしそうはならず、ディケイドが通過するはずのカードが黒ずんでボロボロと崩れていく。
そのせいかキックの勢いが殺され、勢いを失ったディケイドが体勢を崩してその体が地面に落ちる。

同時にその衝撃で、今まで回ってきた世界のライダーたちのカードが周りに散った。
その光景を見てもう用はすんだのか、ダークキバがその場を去る。



「士!!大丈夫か!!」

蒔風が士に駆け寄り、身体を抱える。
士の変身はすでに解けており、地面のカードを見て愕然としていた。

「な・・・・に・・・」

それはそうだろう。
そのカードに描かれていたはずのライダーの絵が消え、ただの真っ黒なカードになっているのだ。

「これは・・・カードが、死んだ!?」

「どういうことだ・・・・」

失われたカードはすべて他のライダーに関するものばかりだ。
ディケイド自身の能力のカードは失われていない。

ディケイドはカードを使って戦うライダーだ。
それら他のライダーのカードを使うことで、そのライダーに変身でき、能力も使用できる。

最初は使えなかったが、九つの世界を回ってきて、すべて使えるようになったはずなのだが、それが消えた。
それはつまり

「ディケイドの・・・旅の否定?」

「なんなんだこれは!!!」

士が乱暴に絵柄のなくなったカードを回収し、立ちあがる。

「どうするんだ?」

蒔風が士に聞く。
振り返らずに士が答えた。


「この世界について調べる」


そして首だけを蒔風に向け、最後に言った。

「この世界は・・・何かおかしい」


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