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艦隊これくしょん【幻の特務艦】
第九話 南西諸島攻略作戦(後編)その3
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敵艦載機と激しい空中戦を演じ、圧倒的に押し詰めていく。この光景はそこかしこで見られた。
「どういう・・・こと??」
足柄は立ち尽くしていたが、不意に彼方からこちらに進んでくる一団に気が付いた。
「あれは!?まさか・・・・・!?」


「やっと間に合った!!・・・・危なかったなぁ!!!」
長い黒髪をポニーテールにし、深緑の制服に白いスカーフ、そして白のスカートをはいた艦娘がこぶしを振り上げた後、ふうっと大きなと息を吐いた。くっきりとした眉の下には悪戯っぽそうな黒い瞳がきらめいている。それでいて涼やかな鼻梁や口元がこの艦娘の素直で真っ直ぐな性格を現しているようだった。
「まだよ。まだたっくさんいるもの。こいつら撃破してみんなを助けないとね。」
と、瑞鳳が答えた。
「でも、間一髪でした。間に合って本当によかった。」
祥鳳が胸を抑えた。その隣では川内がうなずいている。
「やっと先日の借りを返すチャンスが来たしね。神通、深雪、長月、白雪!!」
「はい!」
「おう!!行くぜ!!」
「後れは取らん!!」
「了解です。」
川内を先頭に水雷戦隊が敵に突っ込み至近距離から猛烈な砲撃を始めた。


「姉さん!!」
足柄が妙高に近づいた。
「足柄。これは・・・・一体どういうことなの?」
「わからないわ。でもチャンス到来よ!!」
「ええ、そのようね。わかりました。まずは眼前の敵を撃破しましょう。行くわよ。」
「はい!!」
姉妹は巧みなコンビネーションで重巡部隊に接近し、たちまち2隻を轟沈させた。

いったんこちらを包囲網にとらえた深海棲艦艦隊は、予期しない援軍の登場に乱れたち、次々と至近距離で撃破され、撃沈されていった。中でも川内以下の水雷戦隊の猛攻はすさまじく、敵味方をして瞠目せしめた。
その乱戦のなか、秩序を保って艦列を組みながら戦闘区域外へ逃亡しようとする艦隊があった。
「敵戦艦が逃亡を図る模様!!あ、あれは!?装甲空母鬼?!」
瑞鳳が愕然となった。艦載機隊の攻撃をかいくぐり、撃墜しながら逃走を開始する戦艦2
隻と、ひときわ大きな深海棲艦がいる。
「ってことは〜私とおんなじタイプってことね!だったら同じ空母戦艦どうし、負けられないわ!!」
「讃岐さん!!」
祥鳳の叫びに、讃岐と呼ばれた艦娘はうなずいた。
「任しておいて!!」
讃岐は滑るようにして敵艦隊の右翼後方に近づくと、主砲塔を旋回させた。
「姉様たちのよりはちょっと威力は落ちるけれど。でも、35,6センチ3連装主砲の底力、見せてあげるわ!!う〜〜〜〜〜〜〜てぇ〜〜〜〜〜〜!!!」
轟然と主砲が火を噴きあげ、飛来した巨弾は後続していた戦艦1隻に続けざまに命中、一瞬で轟沈させた。
「艦載機隊、残る戦艦1隻を集中攻撃!!容赦しちゃだめなんだからね!!
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