2巻
対勇者戦(3)
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「いくら小僧でも俺に勝てるなど百年早いわ、これでも喰らいな」
「俺を小僧呼ばわりする事を後悔するがいい!唸れ『白虎』」
槍の先が光輝き、俺に向けて攻撃してきたが俺の障壁だけで防いでしまった事に唖然していた。剣対槍だと間合いが違うけど、いくら鉄壁の防御を持つ霊槍を使う高志であっても俺に倒す事など不可能に近い。
剣で槍の攻撃を捌き、速度をアイツよりも凌駕する事でこちらにブランクとダメージ無しで劣る理由などない。認める事が出来ない奴にとって、このままでは自分が動けずに攻撃出来ないと判断した事で自動防御と風の障壁がぶつかった瞬間に激しい衝撃が生まれて高志を吹っ飛ばした。
「あれまー、高志は『白虎』を暴走させたようだね。さてどうするつもりだい?一真」
「あれが白虎、巨大な獣でもあるけど槍の中に封じられていた力が解き放たれて本来の姿で顕在化したんでしょうね」
「襲ってこないようですが、恐らく『白虎』は守護獣なので敵と認識しなければ攻撃してこないんだと思います」
「敵って事は攻撃を仕掛けるか、不用意に接近しない限りは大丈夫でもここは大丈夫なの?」
「大丈夫です。もし結界の半分が『白虎』の力で構築しているならば問題ではありますが、この結界は私が張りましたからどんな攻撃にも耐えるようにしてあります」
一方俺はと言うと、高志が今考えていた事を心眼にて見ていた。それはまだあの事件が起きる前の出来事で、刃更と高志が模擬用の木で作った剣と槍で鍛錬していた。母親が見ていたが、模擬試合を終了後に何故勝てないのかを聞いていた。
『ったくよー、何でお前に勝てねーんだ?』
『それを俺に聞くなよ』
『俺もお前も同じ「速度」タイプだし、お前のほーがチョイ速いけどリーチの差で補ってるはずだし条件は五分のはずだろ』
『知らねえったら知らねえよ、いい加減しつこい』
『ってゆーか、「チョイ速い」って刃更の方がずーっと速いし勝てるはずとか思てんの高志だけやんねー』
その後槍の先を刃更と柚希の頭上へ殴ったら、すぐに喧嘩を始める程かなり伸びてきた。刃更には一歩及ばずと、高志は刃更をライバル視して必死に隠れて訓練する程だから負けん気の強さは母親譲り。迅や清斗のような特別な人間への憧れを持ち、何れ皆が刃更中心に助け合いがあるかもしれんと今の魔族との休戦協定をきっかけに戦わない時代が来るかもしれない。
高志の兄である清斗は魔族との休戦状態に反対し、魔剣ブリュンヒルドの封印を解いた高志の兄は邪精霊に取り憑かれて暴走した。封印の守護者も皆殺しされた事で、訓練から帰る途中の子供達を見つけ襲い生命の危機として能力が暴走して邪精霊を清斗と一緒にいた子供・大人を全て消滅させた。生き残りは刃更と柚希のみで、自分らを守
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