第13話 次に目指す場所
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そして舞風は、意外にも状況を察するのが上手くて、気遣いの能力も高く、建造された時の言葉通り、普段から仲間たち皆を楽しませようとして頑張ってくれている。
いつも上機嫌な2隻の艦娘達の登場により影響されてなのか、神威鎮守府の雰囲気が以前に比べて一気に明るくなったような印象を受けた。
どうやら、無意識のうちに俺たちは異世界に来たことで孤立した存在であり、生き残るためには必死にならないといけないという危機感と、焦燥感に駆られて焦り、鎮守府には不機嫌な雰囲気が漂っていたのかもしれない。
神威鎮守府は、新しく建造された艦娘によって雰囲気的にも良くなり、悪魔の実は全部使いきってしまったけれど、早く艦娘達を建造するという今回の判断は大成功だったと思う。
だが、悪魔の実に比べて、開発資材は再び手に入るか分からないので、使い所は慎重に判断しなければと考えていた。当分は艦娘を増やす事も難しいだろう。
***
「学者たちが集まる島?」
「おう、確かオハラって言われている島らしいぜ」
今日は妙高の代わりに、天龍が司令室に偵察任務の報告に来ていた。
天龍の報告によれば、神威鎮守府の有るこの島から、少し離れた場所にはオハラと呼ばれる島が有る、という情報を掴んだらしい。
そのオハラと呼ばれている島には、全世界中から知識が集まると言われているらしく、その知識を活用して、学者たちが歴史の研究も行っているそう。
「その島なら、神威鎮守府の事を少しは分かるかもしれないぜ」
「確かにな」
その島が世界中の知識を集めていることが本当ならば、様々な情報を手に入れることが出来るだろうと思う。
海軍や海賊、世界の事が今よりもより一層知ることが出来るかもしれない。もしかしたら、天龍の言うとおり自分たちの事を何か知ることが出来るかもしれない。そして、悪魔の実の事も情報を集めたいと考えていた頃だった。
どう考えても、オハラという島に一度は絶対に訪れないといけないだろう。そして、なるべくなら早く行っておいたほうが良い場所でもありそうだ。
「早速、俺が行こう」
「え? 提督も一緒に?」
今までは偵察を妙高達に任せっきりだったけれど、今回の情報収集には俺が直接行ったほうか良いような予感がしていた。そのため、急いでオハラという島に行くことを決めていた。
オハラと呼ばれる場所を遠征の目的地に定めて、俺は翌日には偵察任務を日々行っていた妙高たちと一緒に島を出発していた。
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