第54話
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――とにかく見てみるか。」
―――黒の競売会――――
毎年、創立記念祭最終日にルバーチェが開催しているオークション。保養地ミシェラムにあるハルトマン議長の大邸宅を借り切って開催されている。出品される品は一流のものばかりだが盗品や賄賂・脱税・横流しなどに関連する美術品・絵画・宝飾品であることが多い。また、クロスベルのみならず周辺諸国の貴族や資産家が多く招待され、裏の社交界的な催しとしても機能している。ルバーチェにとっては重要な収入源であり、ハルトマン議長にとっては各国の有力者と繋がりを持つ絶好の場となっているようだ。なお、オークション会場の警備はルバーチェの構成員が厳重に行っており、”金の薔薇”が刻まれた招待カードが無い限り、中に入る事は出来ないらしい。
「こ、これは………!?」
「し、信じられない………そんなものが毎年開かれていたなんて………」
情報を見たロイドとエリィは驚き
「でも、ちょっとおかしいです。秘密にしている割にはかなり大規模な催しですけど………」
「そんな動きがあれば、警察やマスコミにも感づかれると思いますが………」
ティオとセティはそれぞれ疑問に思った事を口にし
「いや、警察やマスコミには厳重に規制がかかってんだろ。でもなけりゃ、こんなモンが表沙汰にならねぇわけがねぇ。」
ランディが答えたその時
「―――その通りよ。」
「!?」
聞き覚えのある声が聞こえ、声を聞いて驚いたロイドが仲間達と共に振り返るとそこにはスーツ姿のルファディエルとセルゲイがいた。
「課長………それにルファ姉も………」
「お、お疲れ様です。」
2人を見たロイドは驚き、エリィは申し訳なさそうな様子で会釈をした。
「やれやれ………まさか自力でそこまで辿り着いちまうとはな。まあいい、ここじゃなんだ。そっちの部屋で一通り話してやろう。」
そしてロイド達はセルゲイに促され、課長室で説明を受けた。
「―――それじゃあ、あのファイルにあった情報は全て事実ってわけですか………」
「ああ、そうだ。誰が調べたモンかは知らんがなかなか的確にまとめてやがるな。」
「フフ、いい情報屋を見つけたわね。」
ロイドの言葉にセルゲイは頷き、ルファディエルは微笑んでいた。
「で、でも………警察の上層部では全て掴んでいるんですよね?」
「ああ、全員とは言わねぇがな。警部クラス以上はもちろん、一課の連中は全員知ってるハズだぜ。遊撃士協会だって受付やアリオスあたりだったらとっくに承知しているだろ。」
「警部クラス以上って事は………ルファディエル姐さんもッスか!?」
エリィの疑問にセルゲイは頷き、あ
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