第54話
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掌握した。エレボニア系移民のためか、どちらかというと帝国派議員との関係を重視しており、特にハルトマン議長との繋がりは深い。一方、共和国方面のパイプも確保しており、その意味では、クロスベルという特異な地域で抜け目なく立ち回っているといえるだろう。最近ではメンフィル帝国領方面にもパイプを作ろうとしたが、メンフィル帝国領には貴族はおらず、駐留しているメンフィル軍の将軍が領主となっており、彼らと繋がりを持とうと何度か接触を試みようとしたが、全て門前払いされて上手くいかなく、頭を悩ましている。なお、エレボニア貴族への憧れがあるらしく、悪趣味な成金趣味の服装・調度を好む模様。
「こりゃあ……なんつーか、印象的なオッサンだな。」
マルコーニの写真を見たランディは意外そうな表情で呟き
「ユーモラスな外見ですけどやってる事はえげつないです。」
「それに、思っていた以上に柔軟で頭も切れるみたいね。帝国寄りなのに、共和国方面にもコネクションを持って上、メンフィルとも繋がりを持とうとするなんて………」
「相当、やっかいそうな相手だな………」
ティオはジト目で呟き。エリィが呟いた言葉にロイドは真剣な表情でマルコーニの写真を睨んでいた。
―――ガルシア・ロッシ―――
ルバーチェ商会の営業本部長にしてマフィア組織の若頭と目されている人物。猟兵団『西風の旅団』の部隊長だったが8年前、マルコーニが先代会長を追い落とす時に実行部隊として雇われた。その後、マルコーニに引き抜かれる形で猟兵団を抜けてルバーチェ商会に入社。マフィアの武装化、戦力強化に貢献した。猟兵時代は”キリングベア”と呼ばれ、その巨体を活かした軍用格闘術を持って数多の敵兵を屠ったと伝えられている。
「あの若頭の人………猟兵団の出身だったのね。」
「『西風の旅団』………どこかで聞いた事があるような。」
ガルシアの情報を見たエリィが驚き、ティオが考え込みながら呟いたその時
「………大陸西部において最強と謳われた猟兵団の一つだ。その部隊長をやってたって事は相当な戦闘力なのは間違いねぇな。”キリングベア”って名前も何度か耳にしたことがあるぜ。」
「そうか………確かに凄い迫力だったけど。でも、やっぱりランディ、そういうのは詳しいんだな?」
ランディが説明をし、それを聞いたロイドは意外そうな表情で尋ねた。
「はは………昔、噂で聞いたくらいだけどな。」
「けど、この人、メンフィルの事はどう思っているんだろうね〜。」
「ん?どういう意味だ、それは。」
そしてシャマーラが呟いた言葉を聞いたロイドは不思議そうな表情で尋ねたその時
「……大使館で学んでいた時、教えてもらったのですが………リベールの”異
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