第51話
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〜港湾区〜
「おら、青坊主!気合い入れてかかってこいや!」
「言うまでもないさっ、行くぞ!」
ロイド達が港湾区に駆けつける少し前、サーベルバイパーの青年とテスタメンツの青年がワジやヴァルド、仲間達に見守られながら1対1で戦っていた。
「あれは………何をしているのかしら?」
「それほど険悪な雰囲気では無さそうですけど………」
「ただのタイマンってわけじゃなさそうだが………」
青年達が戦っていると、ロイドと共にエリィ達がいつの間にかかけつけ、状況を見て戸惑っていた。
「とにかく事情を聞こう。幸い、ワジもヴァルドも来ているみたいだし―――」
そしてロイドが提案しかけたその時
「ちょっとちょっと!あなたたち、何してるのよ!?」
エステルとヨシュアがワジ達の背後に現れた。
「あん………?」
「………へえ………」
エステルとヨシュアを見たヴァルドは眉を顰め、ワジは興味深そうな様子で2人を見つめた。
「まったく、連絡を受けて見に来てみればゾロゾロと………あなたたち、旧市街のテスタメンツとサーベルバイパーね?喧嘩は終わり!とっとと解散しなさいよね!」
「あんだ、てめぇらは………」
エステルの言葉を聞き、戦っていた青年達は戦いの手を止めて、ヴァルド達と共に睨んだ。
「遊撃士協会に所属する者です。あなた達が喧嘩をしていると連絡を受けて、仲裁に来ました。」
「遊撃士だとぉ………!?」
「エステル・ブライトにヨシュア・ブライト………フフ、雑誌で何度か見かけた事があるね。………おっと。”ブレイサーロード”ファラ・サウリン卿と言った方がいいかな?」
そしてヨシュアが名乗るとヴァルドは驚き、ワジは静かな笑みを浮かべて呟いた後、エステルに視線を向けた。
「そりゃどうも。それと何度も他の人達に言っているけど、その呼び方はやめて。………えっと、あなた達が両チームのリーダーってところ?」
「一応ね。僕はテスタメンツのワジ。こっちはバイパーのヴァルドさ。」
「情報通りだね。見た所、喧嘩をしている訳じゃなさそうだけど………?」
ワジの話を聞いたヨシュアは頷いた後、ワジに尋ねた。
「フフ、単なるお遊びさ。せっかくの記念祭だからね。どうせだったら普段と違うことをしようと思ってさ。それで勝ち抜きタイマンバトルをしようって事になったわけさ。」
「か、勝ち抜きタイマンバトル〜?」
「………両チームから5人ずつ出して1対1の勝負で勝ち抜き戦をさせる。大将はワジと、そちらのヴァルド。最終的に負けた側が、勝った側の記念祭での飲食費を払う取り決めだ。」
「なるほど、試合みたいなものね。それなら別に構わないか―――って、違う違う!試合をす
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