第51話
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たロイドは驚き、ランディは溜息を吐いた。
「例の”競売会”の顛末も色々と聞いてるわよ〜?ルバーチェがヘマをやらかして議長のご不興を買ったらしいけど………そのあたりの状況と合わせて色々と知りたくな〜い?」
「はぁ、わかりました。ただし、ツァオ氏の話は全て仄めかされた非公式のものです。そのあたりは了解してください。」
その後ロイド達はグレイスに自分達が聞いた情報を話した。
「……なるほどね。うーん、思っていた以上にヤバイ状況になってるわねぇ。」
「ええ………そうなんです。今のところはどこも一般市民を巻き込まない配慮はしているみたいですが………」
「いや、それにしたって今回の事件は唐突すぎるわよ。いくら真夜中とはいえ、通信社の近くでの襲撃よ?しかも近隣には天下のIBCや、各国の名士達が保有している別荘に加えてハルトマン議長の屋敷………さすがに思い切りが良すぎだわ。」
「ええ、そうですね………下手をすればクロスベルの金融・貿易センターとしての信頼や観光地としての信頼も揺るがしかねない上ハルトマン議長の怒りを更に買いかねない出来事だと思います。」
グレイスの言葉にエリィは真剣な表情で頷いた。
「そこなのよね、ポイントは。うーん、こりゃあたしが掴んだ情報もあながち嘘じゃないかもしれないわ。」
「グレイスさんが掴んだ情報………」
「……話してもらえますか?」
「オーケー。今度はこっちのターンね。実はね………マフィアの内部事情なんだけど。最近、若頭のガルシア氏の統制が行き届かなくなっているって噂があるみたいなのよね〜。」
「それは………本当ですか?」
「ちょいと信じられねぇな………あの化物みたいなオッサンに部下どもが逆らえるとは思えねぇが。」
「そうねぇ。ミシェラムの件を考えると心から従っているって感じに見えたし。」
グレイスの話を聞いたロイドは驚き、ランディは溜息を吐いた後目を細めて呟き、ランディの意見にレンは不思議そうな表情で同意した。
「まあ、そうなんだけどね。ただ旧市街の一件についても、鉱山町の利権を狙おうとしたのもガルシア氏の指示じゃないらしいの。手柄を立てようとした下っ端が独断でした結果らしいんだけど………そうした若手ならではの暴走が目立ってきているらしいのよ。」
「ふむ………」
「ちょ、ちょっと待ってください。それでは昨夜の襲撃も若手の勝手な暴走だと………!?」
「まあ、さすがに事が大きすぎるし、それは無いとは思うんだけどね………ただ、そういう事情を踏まえるとガルシア氏のさっきの態度は何となく理解できるんじゃない?」
「確かに………取り巻きもいなかったしな。」
「ルバーチェ内を統制するのに苦労していると
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