2巻
対勇者戦(2)
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「遠距離攻撃を得意とする魔力タイプの胡桃だったとしても、俺は万能タイプだからそんなのは関係ないんだよな」
「風を操るのは胡桃だけではないとしても・・・・」
「まさか一真も風を使って飛べるとは思わなかったけど、この戦いはお姉と共に勝たせてもらうんだから!」
自由に空を飛ぶ胡桃と柚希に対して、こちらも風術を使って飛翔していた俺である。最も胡桃が使うような力ではなく、俺が使う精霊術者は精霊の力をイメージすればそのまま術者の力として発動する。
俺を倒すとか言っておいて突風による攻撃後、柚希による斬撃を軽く躱しただけで力を使う事なく戦闘をしている。魔法を主体にした戦い方だけど、己の魔力で魔法を唱える上位魔法士に対して精霊の力を借りて魔法発動させる精霊魔術師だ。
「いくら精霊とのチャンネルを開いて魔力で使役や契約を行っても、近くには守護神獣の力を封じた『白虎』により風属性しか使えないんだろうよ」
「確かに他属性の精霊とチャンネルを開こうとしても、『白虎』の力に邪魔されているけど結界はアンタのドラゴンが張ったから魔法は使える。でも私には風だけで充分なのよ!」
「霊操術の篭手に嵌っているメインエレメントも風のままだけど、舐めてはダメ胡桃。一真は風以外にも力があると言う事を」
「風は変幻自在に襲い掛かろうとしても、そんな微弱な風だと反撃も出来ねえぞ?例えばこんな感じでな」
攻撃を避けた俺に対して柚希の斬撃を受けようとも、剣ですぐに受け流してから柚希と胡桃に疾風魔法を高層ビルの壁面へ直撃して叩き込まれる。深雪もだが一真も手加減しているので、死なない程度に加減調整をドライグに一任している。
「っ!あああああああああっ!?」
「ガハ・・・・っ、ぐ・・・・ぁ・・・・・っ」
乱気流のような激しい衝撃を受けた柚希と胡桃だったが、背中から突っ込んだ事で衝撃が走った事で次々に壁を突き破って巨大スチール製ロッカーへと激突してやっと止まった。ロッカーに磔状態のようにめり込み、肺の中にあった酸素と共に血を吐き出していた。こちらは黒の戦闘服であちらは戦闘装束なので、防御力も少し高まってるのにコレである。
「おいおい、俺の実力を知っている柚希なら兎も角として胡桃は何時まで経っても子供のようだ。俺を舐めていると後悔する程だとな」
「ま、まだよ!私とお姉の力はまだこんなものではないわ!」
「これが一真の力・・・・今まで見てきたよりも破格な力」
「ま、俺だって《里》が成瀬澪に対する考えを改めるとは思っちゃいないけどさー。先代魔王の娘だからと言って、力を受け継ぎ命を狙われる小娘を守護する。大切なのは一つだけしか選択肢はない、お前ら幼馴染やかつ
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