13話 楯無戦
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ントに対して嗅覚。そして、嗅ぎ取ったそれに対して最短でゴールにたどり着こうとするところね。
あの2人は自分が仕掛けられるポイント、言うなれば隙を明確に自覚していなかったから対応を後手に回されて不利に追い込まれた。
この子を相手にするならまずは自分の隙を自覚すること。その上でこの子が攻めてくるための『餌』を用意してあげればいい。あとはゴールへの最短通路に罠を置いておけば勝手に引っかかるわ。
言うのは簡単だが行うのは決して簡単なものではない。鬼一は初心者だが決して甘い手合いではないのだ。鬼一の感性は間違いなく、楯無から見ても『持っている』もののそれ。1歩間違えたら自分が咎められている。
鬼一は冷静にここまでの情報を整理。お互いのカードを切る展開になり、それぞれの思惑や思考が見えた。
結果だけ見れば鬼一が負けた展開。その時出来る最大の攻撃力を止められ、自身の守備力の低さが露呈。更には絶対防御を発動させられ、決して少なくないエネルギーを消費させられた。
それに対して楯無は最大の守備力を鬼一の前に晒すことになったが、自身の切り札を温存。そしてシールドエネルギーはほぼ変動なし。
その事実を鬼一は焦ることなく冷静に受け入れる。反省は後でいい。今はどうすれば目の前にある脅威を突破できるか考えた。
―――……信じたくないけど、先輩は僕の立ち回りの根底を見抜いていたんだ。最終的には『攻める』ことを知っていた。だから僕が餌に食らいつくようにしたんだ。いや、正確には自分が見せた隙を僕なら咎めようとすることを分かっていた。だから蒼流旋をあのポイントで置けたんだ。
完全にやられたと言ってもいい。けど……先輩が見せた隙は間違いなくわざとなんかじゃない。僕が崩すことそのものは成功した。言い換えればそのポイントだけはこっちの勝ちだ。
……問題となるのは戦うポイントを今よりももっと『手前』にするか、それとももっと『奥』にするかだ。……現役国家代表相手にワンチャンスがあった。それなら、まだ勝算はあるはず……!
鬼一は楯無を見上げながら自分の問題点を修正していく。
―――……なるほどね。慢心していたとはいえセシリアちゃんのような代表候補生が負けるわけだわ。一夏くんの時は一夏くんの運が良すぎたからアレだけど、この子が勝っていてもなんの不思議でもないわ。
……うん、総合するとISに乗り始めて2ヶ月弱の操縦者とは到底思えないわね。この子に関してはISランクなんてあってないようなもの。まさか、あんな奇襲で無理やり私の隙を作り上げるなんてね。
……さあ鬼一くん。私はこの戦いに置いて一切の加減も油断もしないわ。全力で潰す。その上であなたは私をどう越えようとするの?
―――――――――
いつものように自
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