外伝〜叡智の契約〜(2章終了)
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するような表情でルファディエルに尋ね返した。
「ええ。私は”天使”なのだから、契約は守るわ。ギレゼル、エルンスト。貴方達もいいわね?」
「クク………まあ、いいよ。その女がどこまで光の下に紛れ込めるのかあたいも興味が出て来たしね。」
「クカカカッ!我輩もロイドの為ならいいぜ!」
「メヒーシャ、ラグタス将軍。2人もリーシャの事は黙ってあげて下さい。決して2人が契約している者達に害をなすことをさせませんので。」
「………わかりました。ルファディエル様の判断に従います。」
「………まあ、いいだろう。」
リーシャに尋ねられたルファディエルはギレゼル達を見回して言い、ギレゼル達はそれぞれ頷き、エルンストはリーシャから離れた。
「………これでメヒーシャ達の意思を知れたでしょう。――――行きなさい。稽古の時間に遅れるのでしょう?」
「!!あ、ありがとうございます!必ず条件は守りますので、くれぐれも私の事は内密にお願いします!」
ルファディエルに言われたリーシャは剣を回収して立ち上がった後、頭を深く下げて言った。
「ええ。………これからの”アルカンシェルのリーシャ・マオ”という新人アーティストの活躍……期待しているわ。」
「は、はい。………失礼します。」
そしてリーシャは建物を飛び下りて、アルカンシェルの劇場に向かって走って行った。
「はあ………まさかたったあれだけの言葉で私の正体に勘づくなんて………本当に恐ろしい人…………でも、よかった………黙ってもらう条件が大した事なくて………」
劇場の前に到着したリーシャは疲れた表情で溜息を吐いて身体を震わせた後、安堵の表情になった。
「早いわね、リーシャ。」
するとその時イリアがリーシャに近づいてきた。
「イリアさん……」
「なに、そんなに午後の稽古が楽しみだったの?あたしもいいかげん舞台バカではあるけれど………あんたも十分、素質あるんじゃないかしら?」
「あはは、そんな………イリアさんの域まで達する自信なんてとても………」
イリアに微笑まれたリーシャは苦笑しながら答えた。
「ふふ、そんなこと言ってプレ公演じゃノリノリだったくせに。良かったわよ、あんたの演技。ようやくあたしのライバルの卵くらいにはなってくれたわね。」
「イリアさん……もしそうだとしたら全部、イリアさんのおかげです。受け継いだ道しか知らなかった私に光を示してくれた貴女の……ふふ、それと今回は彼らにも感謝した方がいいかな。」
「へ………」
「ふふっ、何でもないです。今日の稽古は、第三幕の完成度を上げていくんですよね?私、頑張ってお付き合いします。」
「お、やる気満々じゃないの。うーん、あたしもマジで負けてられ
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