外伝〜叡智の契約〜(2章終了)
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」
「そうですか……それでしたらお言葉に甘えて……フフ、まさか曾孫を抱ける年まで生きて行けるとは………お蔭で私も曾孫達に元気をわけてもらったよ。」
「2人はお姉様達の子供なのですから、将来は立派な方達に成長するでしょうね………」
リウイが頷くと、エクリアから赤ん坊を受け取り、それぞれ微笑みながら眠っている赤ん坊を見つめた。
「フフ、エリィもついに叔母になっちゃったわね………早く好きな人を見つけて結婚しないと、未婚で”エリィ叔母様”とこの子達に言われるわよ?」
「うっ……わ、私だって好きな人くらいいます!」
一方ペテレーネから受け取った眠っている赤ん坊を抱いて微笑みながら見つめていたエリィはイリーナにからかわれた後、頬を赤らめて言った。
「あら……ついにエリィにも春が来たのね。お相手はどんな方なのかしら?」
「ほお……もしかして同僚のロイド君かね?」
「うっ………ど、どうしてそこでロイドが出てくるんですか!」
そしてイリーナとヘンリーに尋ねられたエリィは焦りだし、その後イリーナ達に色々とからかわれたり尋ねられ、焦ったり顔を赤らめたりしていた。
〜港湾区・黒月貿易公司〜
「いやはや、助かりました。あのまま事が運ばれていたらどうなっていたことか………危うく、市長暗殺の容疑をこちらにかけられる所でした。」
一方その頃、脅迫状の事件の真相を銀から聞いたツァオは安堵の溜息を吐いた。
「フン……共和国派の議員どもと繋がりを持ったりするからだ。私の名を、あの秘書に囁いたのはハルトマンという帝国派の議長……恐らくルバーチェの会長あたりから聞いたのだろう。」
「ええ、そうでしょうね。秘書が暗殺を企てるとは思っていなかったでしょうが……それでも私達を通じて共和国派にダメージを与えるのが目的だったに違いありません。」
銀の話を聞いたツァオは頷きながら推測した。
「フン、つくづく因果な街だ。それはともかく……『私達』など一緒にするな。こちらはいい迷惑だ。」
「やれやれ、つれないですねぇ。まあ、議員との繋がりなどその気になればいつでも切れます。」
銀が不愉快そうな様子を纏わせて呟いた言葉を聞いたツァオは溜息を吐いて答えた後、立ち上がって窓に近づき、外を見つめた。
「―――お伝えしている通り、こちらの攻勢は記念祭以降………最終日の仕掛けはよろしくお願いしますよ、”銀”殿。」
「フ……いいだろう。時間だ――――行くぞ。」
ツァオの話に口元に笑みを浮かべて答えた銀は空間の中へと歩いて消え、去って行った。
「はは……相変わらず神出鬼没な方だ。しかし『時間』ですか……」
銀が去った後ツァオは苦笑し、そして不敵な笑みを浮かべて眼鏡をかけなおし
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