外伝〜叡智の契約〜(2章終了)
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路はるばるお越し頂き、まことに申し訳ありません。」
「フ……以前にも言ったがそう畏まる必要はないぞ。俺は既に帝位から退いて隠居の身の上、貴方は俺にとって義理の祖父にあたるのだからな。」
会釈をするヘンリーを見たリウイは苦笑しながらヘンリーを見つめて言い
「そうですよ。それにエリィも呼び方がまた、”リウイ陛下”に戻っているわよ?」
リウイの言葉にイリーナが頷き、そしてエリィに視線を向けて言った。
「うっ………そ、その……リウイお義兄様、来るのなら来るとせめて連絡をしていただけないでしょうか………?事前にカーリアン様からお話を聞いていたとはいえ、急に来られるとこちらも迎える準備ができませんので………」
イリーナの言葉を聞いたエリィは唸った後、気を取り直してリウイを見つめて言った。
「カーリアンだと?どこで奴と出会ったんだ?」
エリィの話を聞いたリウイは眉を顰めて尋ねた。
「はい、実は………」
そしてエリィはリウイ達にカーリアンと出会った事情を説明した。
「全く………何をしているのだ、あのじゃじゃ馬は………」
「フフ、相変わらずのようですね。――――それよりおじいさま、エリィ。この子達が私とリウイの子供達です。―――エクリア、ペテレーネ。」
事情を聞いたリウイは呆れた表情で溜息を吐き、イリーナは微笑んだ後赤ん坊を抱いているエクリアとペテレーネを促し
「「はい。」」
促された2人はそれぞれ抱いている赤ん坊をヘンリーやエリィに見せた。
「おお………2人も産まれたのか……!」
「………2人ともそれぞれお姉様達の髪の色を受け継いでいますね……性別はどちらで、名前は何と言うのですか?」
それぞれが抱いている赤ん坊達を見たヘンリーは嬉しそうな表情をし、エリィはエクリアが抱いている紫が混じった銀髪の赤ん坊とペテレーネが抱いている金髪の赤ん坊を見て呟いた後、イリーナ達に尋ねた。
「………銀髪の男の子の名はレノン。かつて俺に”王”を教えてくれたある男のような者になってほしいとそう名付けた。」
「金髪の女の子の名前はセリーヌ。私がメンフィルから頂いている偽名―――テシュオス家にかつて存在していた3姉妹の中の次女の方の名前を頂いて、その名前にしたわ。」
「おお……まさか、男の子と女の子の曾孫が同時に出来るとは……フフ、長生きはするものだな………」
リウイとイリーナの説明を聞いたヘンリーは嬉しそうな表情で赤ん坊達を見つめた後、微笑んだ。
「2人とも、抱いてみますか?」
「いいのかね?」
「い、いいんですか?」
イリーナの提案を聞いたヘンリーとエリィは驚きの表情で尋ね
「……ああ。その為にはるばる来たのだからな。
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