外伝〜叡智の契約〜(2章終了)
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たからです。それが、クロスベルのためにもなると信じていたから………でも、こんな事になってアーネストさんが居なくなって……私、やっぱり警察を辞めておじいさまの手伝いを―――」
静かな表情で語ったエリィは決意の表情である事を言いかけようとしたが
「馬鹿な事を言っちゃいかん!」
「お、おじいさま………?」
ヘンリーの一喝で戸惑い、ヘンリーを見つめた。
「………もしお前が、選んだ道を悔やんでいるのならすぐにでも戻ってくるべきだ。だが、そうではないのだろう?なのに道を変えるというのは多くの者に対して失礼だ。同僚にも、私にも………何よりお前自身にも。」
「あ………」
「私の事は心配はいらない。秘書は一人ではないし、いざとなればヘルマーだって助けてくれるだろう。次の市長選を期に引退することは少し難しくなってしまったが………なに、もう5年、楽隠居が遠のくだけのことだ。」
「…………………………」
ヘンリーの話を聞いたエリィは黙ってヘンリーを見つめ続け
「だからお前は………選んだ道を全うしてみなさい。少なくとも………お前自身が納得できるまで。それが私にとっては何よりの励みになるのだから。」
「おじいさま………」
「そもそも、今回の事件もお前達の働きが無かったら私は生きてはいなかったはずだ。誇りなさい。自分達の働きと成長を。そして一層輝けるよう、自分を磨いて行くといいだろう。アルカンシェルの今回の新作のようにね。」
「あ……はい、おじいさま………!」
ヘンリーに微笑まれ、力強く頷いて微笑んだ後立ち上がり
「エリィ・マクダエル―――明日をもって職場復帰し、より一層職務に励みます………!」
姿勢をただして、自分の決意を宣言した。するとその時
「だ、旦那様………!大変でございます。」
一人の老執事が慌てた様子で部屋に入って来た。
「ヘルマー?どうしたんだ。」
「そ、それが……イリーナお嬢様が夫の方や従者の方達と共に旦那様のお見舞いの為にこちらを訪ねてらっしゃいました………!」
「何………!?それは本当か………!?」
「お、お姉様達が………!?」
執事の話を聞いたヘンリーはエリィと共に驚き、尋ねた。
「は、はい。今、広間で待っていただいておりますが………いかがなさいましょう………?」
「通してくれ。はるばるリベールから来たんだ。あの娘と会うのも久しぶりだしな……」
「かしこまりました。」
そして少しの間時間がたつと部屋に執事と共に腰までなびかせる美しい金髪と金色の瞳を持つ淡い緑のドレス姿の女性が入って来た。
「おじいさま………!よくぞ、ご無事で……!暗殺されかけたと聞いて、本当に心配しました………!」
女
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