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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(零篇)
第49話
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厳しくした。

「アーネストって言ったっけ。彼、相当ヤバイわよ。市長に内緒で事務所の資金を勝手に流用してるらしいし……最近じゃ、帝国派議員と密談して何か企んでるみたいなのよねぇ。まさか市長を亡き者にって………あはは、流石にそこまではしないか。」

「「…………………」」

(これで今回の真相は決まったわね……)

グレイスの話を聞いた2人は黙って考え込み、ルファディエルは真剣な表情で呟いた。

「ね、ねえ、ロイド。もしこの状況で、おじいさまが何者かに亡き者にされたら………」

「ああ。ルファ姉が推理したように目撃者さえ作らなければ犯人は別のヤツに偽装できる………そういう事だ!」

そして不安そうな表情のエリィに尋ねられたロイドが答えたその時

(エリィ!早く来い!ロイドの予想通り、案の定アーネストとか言う男が襲って来たぞ!)

メヒーシャの念話がエリィの頭に響いてきた!

「メヒーシャ!?……おじいさま!」

メヒーシャの念話を聞いたエリィは驚いた後、ロイドと共にS席のある部屋に入って走り出し

「ちょ、ちょっと……!?」

2人の行動を見たグレイスは戸惑った。そして2人はS席の部屋を走りながら通り抜け

「な………!?」

自分の背後を通り抜けたロイド達に気付いたダドリーは驚いて振り向いた後、ロイド達を追って行った。一方ロイド達が脅迫状の真の狙いに気付く少し前、アーネストはマクダエル市長の警備をしている警官を貴賓席の入口付近に呼び出した。



「それでアーネストさん、何の御用でしょうか?」

呼び出された警官が貴賓席の部屋を気にしながらアーネストに尋ねたその時、アーネストは警官の腹を思い切り殴った!

「うっ……………」

殴られた警官は呻いた後、地面に倒れて気絶した!

「クク………さて。後はあの忌々しい天使か………エリィめ、余計な事を………!」

地面に倒れた警官を凶悪な笑みを浮かべながら見つめたアーネストは表情を歪めた後、気配を殺して貴賓席の部屋に入り、ヘンリーの背後に控えているメヒーシャの頭目掛けて短剣を振り下ろした!

「甘い!」

しかしメヒーシャは振り向いて斧槍をアーネストに振るった!

「チィッ!!」

メヒーシャの反撃にアーネストは舌打ちをして、一端後ろに跳躍して回避した後、懐から銃を取り出して、数発の銃弾をメヒーシャに放った!

「無駄だ!」

しかしメヒーシャは片手で簡易結界を展開して銃弾を防いでいた!

「なっ………ア、アーネスト君!?一体何を……!」

2人の攻防に気付いたヘンリーは驚いて立ち上がり、アーネストに近づこうとした。

「来るな!奴の狙いはお前だ!」

それを見たメヒーシャはヘンリーに視線
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