一章
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ていってたじゃん」
「技術ではな。でも勝負には負けねぇよ。負けねぇようにする」
するって…………
「改造して?」
「そーゆーこと」
勝つために頑張ろうとか、集中しようとか
そーゆーことじゃなくて 改造
もうどこからつっこめばいいんだろう……
「いやいやゼロさん。新しいパーツを加えるならそりゃ勝てるだろうけど、無理があるよ。いじるだけじゃ。完成したものを壊したら欠陥品にしかならないよ」
試験官はまともなことをいった
「いいから黙ってみてろ。おいガキ、開始10分前になったら教えろ」
「わ、わかった……」
もーよくわかんないけど、どうにでもなれってことだな、うん。もうゼロに任せるしかないんだし
それにしても……
ゼロの手さばきはすごく早くて、迷いもなければ考える時間さえない。さらりとネジをはずして銅線をぶち切ってつなぎ、パーツの位置を入れ換えた
試験の基準としては、指定された飛空挺を利用すること。パーツの追加や変更は禁止、また取り除くのも禁止……とあるらしく、追加や除去をしないというだけで、中身をいじるのを禁止とはないらしい。というのも、それにメリットがないからだと試験官は教えてくれた
でも真剣に作業に取り組む顔を見ていたら……
「あ、10分前!」
「りょーかい。もう終わる」
ゼロがいじった箇所はまた元に戻され、なんの変化もない飛空挺が取り残された。外も中も、上も下もいじったのに何も変わらない
「さて、準備するか」
それなのにゼロは満足げな表情だ
飛空挺のなかは意外と狭くて、運転席と助手席があるだけだった。ということは、座る椅子が足りない
「いいっすよ。シルクさんは席座って。俺は後ろの壁でいいわ」
非常時用のシートベルトがそこにあり、試験官はそれをつけて立った。ぼくはゼロのとなり。サクサクとエンジンとかものすごい数のスイッチを確かめている
「それにしても驚いたなー。あの天下の魔王ゼロが銀の扉の一人だったとは」
銀の扉?
「見る目はいい方なだからな。それより、取引内容は?お前は試験者の変更を見逃すかわりに何を要求するんだ?俺に」
「そーですねぇ……あんただったら金でも命でも何でも揃えてくれるんだろうな」
「割りに合わねぇことはしねぇけどな。考えて物を言えよ?あまりにもぶっとんだこと要求するんだったら、アイツに直訴する」
「あわわ、それは勘弁。銀の会員から外れたら生きる楽しみがねぇや」
「それは結構なこった」
「後日回答させてもらいますわ。あんたほどの大物、簡単に答えたくはないですからね」
「じゃそーしろ。俺が
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