sts 27 「力と考え」
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ぐスバルに伝えるだけなんだが。
にしても、今のスバルに六課の隊長達がダブって見えてしまうのか俺の気のせいだろうか。元々の性格もありはするのだろうが、一緒に居る時間が多かったこともあって抱えごみがちになるところまで似てきてしまっているように思えるのだが。
それもあってか、俺はスバルに近づきながら名前を呼んで彼女の顔を上げさせ……無防備な彼女のでこにでこピンを撃ち込んだ。それ相応に力を込めて。
「――ッ……な、何するんですか?」
「ひとりでスムーズに書類を作れない頭でごちゃごちゃと考えるな」
「それが今私に言いたいことなんですか……って、確かに私は書類作るの苦手ですけど今のくらい言葉だけで理解できますよ。でこピンしなくてもいいじゃないですか」
「確かにそうだが……こうでもしないと俺と目を合わせて話さないだろ」
まあ思った以上に力が入り過ぎてしまったのだが。
なのでその点についてはスバルにきちんと謝り、一段落したのを確認してから話を進め始める。
「俺が実際のところどう思ってるかだったな。まあ色々とありはするが、お前が最も聞きたい部分で言えばお前の体のことで特別扱いするつもりはない。俺からすればお前は他のメンバーを変わらない人間だ」
「そう言ってくれるのは嬉しいですけど……でも本当にそう思ってるんですか? 私は普通の人間とは違いますし。別に何を言われても平気ですから本当のことを言ってください!」
「何度言われても俺の答えは変わらない。ただ……このあとまた同じ言葉を言ったらもう一度でこピンをするかもしれないがな」
同じ話を何度もしていては全く話が進まない。先ほどまでは多少の停滞は問題なかったのだが、夕方になのは達がゲンヤさんの元へ行くと分かった以上、あまり無駄な時間を使うわけにはいかないだろう。
怪我人であるため待機を命じられる可能性はあるが、俺は一応隊長陣と同じように扱われる立場だ。またゲンヤさんとの面識もはやてに次いである。加えて技術者として戦闘機人について分かる部分もあるのだ。そもそも、左腕が使えないだけの状態なのだから仕事はまだしもその場には同席させてもらいたい。
だからこそ、スバルだけに時間を割くわけにはいかない。スバル以外にもシャマルやエリオといった話しておきたい人物は多く居るのだから。
「スバル、お前は俺に怪我をさせたこともあって必要以上に自分を責めているのかもしれないが対応できなかった俺にも責任はある。それに俺はお前のことを別に怖いなんてこれっぽっちも思っちゃいない」
「でも……私には!」
「確かにお前には戦闘機人としての力……触れるだけで外部だけでなく内部さえも破壊する力がある。それは事実だし、それ自体は危険な力として恐怖の対象になりはする。だがそれ
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