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ソードアート・オンライン 神速の人狼
ー騎士団会合ー
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ニューも美味かったけど、デザートもよかったな」
「む……」
「なんか山みたいなパフェがあったしな〜」
「むぅ……」
「頼む! 来てくれたら、奢るから!」

揺さぶり、揺さぶり、お願いのコンボが炸裂し、ユーリは目の前で頭を下げるキリトを見て考える素振りを見せたまま動かなくなってしまう。 しばし無言の状態が続くも、それを破ったのは彼の深いため息だった。

「はぁ〜〜……、わかったよ。そのかわりに不味かったら覚えとけよ」
「おぉ、助かる!」
「話済ませてたら、とっとと帰るからな」

ユーリはガシガシと頭を掻きながら、キリトの感謝の言葉を鬱陶しそうに受け止める。 文句を言いつつも人に甘いユーリはやはりツンデレさんだな……なんて事を頭の中で思い浮かべながら、私達は家を後にした。

* * *

鋼鉄の都市グランサム。 そこに悠然と聳え立つ城が〈聖龍連合〉と双角を成すトップギルド〈血盟騎士団〉の本拠地である。 その尖塔の一つ、その最上部に設けられた談話室に私達は足を運んでいた。
壁一面がガラス張りで、街のパノラマが見渡せるという高級なホテルかマンションのような豪華仕様なこの部屋には、長机に団長ヒースクリフが座り、その脇を固めた幹部職が無言の圧力をかけてくる。 が、その原因となったのは我らがユーリ君である。 部屋に入り、ヒースクリフを見るなり、意外そうに目を見開くと一言。

「……なんだヒースクリフ。まだ生きてたのか」
「ちょっとユーリくんっ?!」

のっけからいいパンチかますなぁ……。言外に早よ死ねと言っているようなものである。 視線を巡らせば、アスナとキリトがドン引きしてこちらを見ており、幹部職の連中たちは今にでもユーリに斬りかかりそうなほどの怒りの感情を露わにしていた。 額に青筋を浮かべ睨んでくる幹部たちに挟まれて座るヒースクリフは机に両肘をついたままユーリへと視線を固定し、薄っすらと微笑みすら浮かべて口を開いた。

「なに、そう易々とやられていては聖騎士の名が泣くからね。 しかし、ユーリくんがここに来たということは……気が変わったということかね?」

ヒクっとユーリの口元が微かに動いた。呼び出したのは、そちら側なのによくまぁぬけぬけと。
ユーリはため息と一緒に怒りの感情を吐き出すと、人を馬鹿にしたような視線をヒースクリフに向けて一言。

「……なに、もう呆けたの?」
「なに、ただの意思確認だ。 挨拶代わりだと思ってくれればいい。 それとわたしはまだ三十代だ」

しれっと毒を吐いたユーリに対し、ヒースクリフもまた動じた様子もなく言葉を返した。
一方で幹部たちは相当頭にきているらしく、耳まで真っ赤だ。ストレスで脳の血管がプッツンしないだろうかと他人事のように考えていると幾らかクールダウンしたユーリが
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