ドラゴンとその子たち
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つ。
「今はそれより、大量のフェイスをどうにかしないと!!」
「「「大量!?」」」
ウェンディの活躍によってフェイスを破壊されたことを知っていた妖精の尻尾の面々。だが、まだ大量にフェイスを残されていることを知ると、絶望に苛まれたような顔になってしまう。
「何千基ものフェイスが出現してるんだ。なんとかして食い止めなければ、大陸中の魔法が消滅してしまう」
「そして、冥府の門の使う呪法が、この世を支配することになるのよ」
シャルルたちからことの真相を聞かされ押し黙る面々。それからウェンディは、ウォーレンに自分の考えた作戦を伝えたのであった。
ドラゴンたちの咆哮が鳴り響く中、怒りに満ちていたマルド・ギールは大きく息をつき、昂る感情を落ち着ける。
「感情は思考を鈍らせる。長らく制御できていたつもりだったのだがねぇ」
マルド・ギールはそう言葉を漏らすと、どこかに向かって歩き始める。
「マスターEND、しばらくお待ちを」
男はそう言うと軽く会釈をし、ENDの本を岩の上に置く。
「怒りという感情は特に良くない。時に自分が自分でなくなるからだ」
マルド・ギールは地面を強く踏みつけると、崩れた瓦礫の中から大きな椅子が姿を見せる。
「さて、自分という個が相違するとはどんな状態であろうか、考えただけでおぞましい」
そう言って彼はドカッと現れた椅子に深く腰を掛け、ナツたちを見据える。
「マルド・ギールはマルド・ギールだ。冥王と呼ばれ、マスター無き冥府の門を預かっている。この感情は再び忘れなければならない。貴様らの存在と共に」
目付きを鋭くさせ、表情を怒りへと染めるマルド・ギール。彼の解放された力に、大地が大きく揺らいだ。
ウェンディside
「つまり、ウォーレンの念話の力で、大陸中の魔導士にフェイスを止めるよう呼び掛けるってことか」
私が思い付いた作戦を皆さんに提案してみます。私たちだけじゃとてもフェイスを止めることはできません。だけど、大陸中の全ての魔導士が力を合わせれば、きっとなんとかできるはずです。
「作戦はわかったけど、無理だよ。俺の念話は精々5qしか届かねぇ。大陸中の魔導士になんて、とても無理だよ」
「そんな・・・」
しかし、ウォーレンさんからそう言われこの作戦が出来ないことが判明します。5qじゃとてもとても全ての魔導士にフェイスのことを伝えるなんてできません。
「何千基ものフェイス・・・」
「もう起動しているんだ。発動まで間もないはず」
「
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