暁 〜小説投稿サイト〜
世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
12話 日常回
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来られたらどうしようか? というのが鬼一の最近の悩みである。

「せっかくのお休みですし、もう少し明るいお話をしましょうか本音さん」

 そう言って鬼一は話題を変える。

 とはいえ、鬼一は普通とは言い難い生活で生きてきた人間なのだ。同年代の女の子と何を話していいかイマイチ分からなかった。

 楯無は放っておいても鬼一に構ってくるし、鬼一は自覚していないがセシリアは特別だと言ってもいい人間だ。自然と自分のことを話したり、相手のことを聞いていた。

 本音は食堂での会話を思い出した。目の前にいる男の子は到底普通とは言えないことを。本音は無意識であったが鬼一のことを考えて自然と自分から話しかけていた。

「ねぇ、つっきーはそういえば何処の所属になってるの? 専用機持ちって何処かに所属しないとダメなんだよね?」

「はい? あぁ、僕はIS学園にいる間は無所属の状態ですね。卒業後はどういう立場かは分かりませんが日本政府の所属になると思います」

 鬼一は専用機を日本政府、鬼神の製作元から与えられているがそれはあくまでもデータ収集の一面が強い。

「2人目の男性操縦者ですからね。そのデータは貴重ですから専用機を与えて、日本政府は次の男性操縦者を見つけるための材料にでもする気なんでしょう」

 鬼一の仕事の1つにISの稼働データや実戦データの整理や、鬼神の新武装の提案やISの修正案の提出などがある。そのデータを定期的に提出することで鬼一は政府や研究所から給料をもらう形態を取っている。先日教室で書類と睨めっこしていたのはその一環だ。重要機密に当たるものもある以上人の目に触れさせることが出来ないので、人前で行う仕事は精々自分の考えをレポートにするくらいだが。

 鬼一は専用機持ち、ということで金銭面での支援を受けれるのだが鬼一はそれを断った。「自分より努力して成果を出している人間が支援を受けれていないのに、何も成し遂げていない自分だけがそれを甘受することはできない」、と。だから鬼一は一定の成果を上げるまでは1円も懐に入ってこない。流石にISの補給や修理に関しては個人でどうこう出来る問題ではないので、そちらの支援は受けているが。

 今の鬼一は学費も生活費も自分で負担している。幸いなことにe-Sportsで稼いだ賞金や給料はほぼ手付かずで残っているので、それを切り崩してどうにかしているのだ。

「鬼神の製作元、月乃宮研究所は純粋に、より優れたIS作りのためにそのデータを欲しているみたいですが」
 
 そう言って鬼一は両親の顔を思い出す。月乃宮研究所は両親が所属していた職場だったのだ。そして祖父と言ってもいいような人間もいる。IS学園に来てから連絡もしていないが、その内連絡しようと考えた。最後に会った時は「長期出張に行って
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