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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
12話 日常回
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のままグラウンドに向かう。

 グラウンドにたどり着いた鬼一。誰もいないグラウンド隅で、怪我しないように身体をほぐす。いわゆる準備運動だ。

 セシリア戦と一夏戦で自身の体力不足を痛感したことや、周りの人間に比べて身体能力が低いため動き出しの遅さなどがIS戦に大きく響いていることを身を持って実感した。その後は教師2人に協力してもらって、専用の体力トレーニングを作ってもらった。千冬は鬼一に一夏絡みの借りがあること、真耶は教師として生徒の望みを叶えるために協力した。特に真耶は初めて生徒から頼られたことが嬉しかったのか、その喜びぶりを見て鬼一は軽く引いたことは余談だろう。

 鬼一にとって身体能力を求められる環境にいなかったため、年相応の運動能力しかない。セシリアを始めとした代表候補生などはISを高いレベルで使いこなすために身体能力もそれに見合った高さを誇っており、IS操縦において身体能力というのは大きな武器と言ってもいいだろう。

 海外遠征が多かった鬼一は体調を崩さないように体力トレーニングを行っていたが、それでもIS乗りに比べれば児戯に等しいレベルだ。

 クラス代表決定戦の映像を見直して、鬼一は自身の身体を1から作り直すことに決めた。今のままだと身体能力の差だけで潰されかねないことを知ったからだ。

 勝利を得るための大前提の1つとして、その分野で相手を超えている必要はないが駆け引きに持ち込むための最低限の力は必要。と、考えている鬼一にとっては体力強化や身体能力の向上というのは急務であった。

「……運動は得意じゃないんだけどな」

 前屈しながら鬼一はぼやく。

 準備運動が終わった鬼一はそのままグラウンドをゆっくりと走り始める。

 体力トレーニングを行う、という話を受けて千冬と真耶は鬼一の身体能力を確かめるテストを行った。その際、2人が漏らした言葉。

「判断を下す速度や精度はズバ抜けて高いくせにそれを元に行動を実行する体力が、IS操縦者の最低ラインにも達していないとは……宝の持ち腐れもいいところだ」

「……月夜くんは他の生徒のようにISの知識や戦略の組み立て方を学ぶより、ISを問題なく動かすための体力と身体能力をキチンとつけないとダメですね」

 鬼一の身体スペックを表す用紙を見ながら2人の感想は割と容赦なく、真耶は苦笑混じりではあったが千冬に至ってはため息までこぼしていた。

 そんな2人ではあったが鬼一の相談にはしっかり考えて応えてくれた。主な内容としては、

 1.心肺持久力を鍛える。

 2.筋持久力を鍛える。

 3.必要な持久力を身につける。

 の3点を考えてくれた。

 心配持久力、例えばジョギングやランニングなどで身体全体を使って、呼吸循環能力を高める有
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