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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ハリー・ポッター】編
153 グリンゴッツ破り
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一も二も無く襲い掛かってきてくれたアインクラッドのMobが懐かしい。

閑話休題。

「ほれ、これでも食って寛いでくれや。……そうだ紅茶も出さなきゃだ」

そう暖炉に向かうハグリッドを横目にロックケーキを出された3つの皿の前に腰を掛ける。俺、アニー、ハーマイオニーは一斉にかぶり付く──が、そのロックケーキはレンガみたいに硬かった。

2分ほど3人でロックケーキに悪戦苦闘しながら歓談していると、紅茶が出てくる。

「……ゴメン、ハグリッド。……硬かったんだ──“変化せよ(フェラベルト)”」

「その手が有ったか──“変化せよ(フェラベルト)”」

「ロン、ナイスアイデアよ──“変化せよ(フェラベルト)”」

1…2…3≠ニロックケーキを杖で叩いた後、杖を一振りしてハグリッドから受け取ったカップのソーサーをトンカチに変えてロックケーキを砕く。

そんな俺に見習い、アニーとハーマイオニーもカップのソーサーに呪文を掛ける。ハグリッドはバツの悪そうに、「済まねぇ」と一言だけ謝った。

……ケーキを出してくれたハグリッドには悪いが、硬すぎたのだ。

(……美味い)

「で、そろそろホグワーツには馴染んできたか、三人とも」

一口サイズにまで砕いたロックケーキを口にして、甘めの紅茶で軽くふやかしなが味わっていると、ハグリッドがそう切り出してくる。

「大分馴れてきたよ、ハグリッド」

日々是好日(ひびこれこうじつ)>氛汢゚不足は無い」

「私もホグワーツでは快適に過ごしているわ。……ところでロン、その日々是好日>氛氓サれって禅語(ゼンゴ)≠チてやつかしら」

「ああ、よく知ってるな。……昔ラジオか何かで聞いてな。良い言葉だと思って記憶に残っていたんだ」

ハーマイオニーはさすがに≪本の虫≫と云われるだけある。……禅語≠知っているとは思わなかったが。

……アニーからの「日々是好日>氛氓ヌこぞの忍者か」──なんて呟きは聞かなかった事に。

「私、まだ<鴻唐ノは知恵≠ナは勝てないと思うけど知識≠カゃ負けてないと思うの。……色々な本を読んだから…」

そう俺に向かって貴方は私のライバルよ>氛氓ニ言外に(のたま)うハーマイオニーを俺、アニー、ハグリッドの三人は生暖かく見守るのだった。

SIDE END
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