機動戦艦ナデシコ
1374話
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で和平が成立するとは思っていない。
だが、草壁に言ったように、これを契機として木連と地球が話し合うようになってくれれば、それが俺達シャドウミラーにとっては最善の選択肢なのだから。
オーブのような国でもあれば、そこに協力して間接支配という形を取れるんだが……それが出来ないのは、正直残念だ。
まぁ、この世界には地球連合があるから、独立して存在している国家なんて殆どないんだが。
あっても、それはオーブとは比べものにならない程に国力の低い国で、とてもではないがその国に協力してナデシコ世界を統一するといった真似が出来るとは思えない。
企業辺りに支配させるという手段を本格的に検討すべきか?
ただ、企業は所詮企業であって、国じゃないからな。もし本気で企業にこの世界を支配させるとしたら、色々と面倒な事になるのは間違いないだろう。
「そうだな。じゃあ、量産型Wに頼むか」
タイミング良く近くを通りかかった量産型Wがいたので、丁度いいとその量産型Wにヨシサダの案内を頼む。
「ありがとうございます。では、また会談の時にお会いしましょう」
そう告げ、去って行くヨシサダ。
それを見送ると、俺達は自分達用に用意された部屋へと向かう。
……まぁ、実際にはこの基地全体がシャドウミラーの施設である以上、どこに行っても特に構わないとは思うんだが。
「あら、アクセル。もう案内の方はいいの?」
「……レモン?」
目の前にいる人物の姿に、思わず驚きの声を上げる。
それはそうだろう。てっきりホワイトスターの魔法球の中にいるとばかり思っていた人物が、何故かこうしてナデシコ世界にいたのだから。
しかもシャドウミラー用の控え室で優雅に紅茶を飲みながら、何らかのレポートを読みつつ。
「そこまで驚かなくてもいいじゃない。ちょっとした気分転換よ、気分転換」
「いや、驚くだろ普通」
溜息と共に驚きを吐き出し、改めて部屋の中を見回す。
他にいるのは何人かの量産型Wだけであり、本当にレモン1人でここに来たらしい。
「気分転換って話だったが、何か特別な理由があったりするのか?」
もしかして何らかの報告があるのかと思ったのだが、その言葉にレモンは首を横に振る。
どうやら、本当に特に理由もなく気分転換でやって来たらしい。
その辺どうなんだって感じはするんだが、レモンのやる事に一々驚いてもいられないしな。
それはエザリアやあやか、千鶴といった面々も同意見だったらしく、少し驚きの表情を浮かべた後は部屋の中に用意されていた椅子へと座る。
「それで、木連の方はどんな感じ?」
「どんな感じと言われてもな……」
視線をエザリアへと向けると、エザリアは小さく息を吐いてから口を開く
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