第43話
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かもしれない。」
「なに……?」
「どういう事ですか………?」
ロイドの話を聞いたランディは目を細め、ティオは尋ねた。
「ああ、単純な話だよ。イリアさんが受け取った脅迫状は不気味だけど単純な言い回し………俺達が受け取ったメールは古風で挑発的な言い回し……ずいぶん感じが違うと思わないか?」
「……確かに。」
「言われてみればそうですね………」
「……メールが来た事に驚いてそこまでは考えていなかったわね。」
ロイドの推理を聞いたティオとセティは頷き、エリィは溜息を吐いた。
「……ふぅん……それで、その事が何を意味しているのかしら?」
マリアベルは考え込んだ後尋ねた。
「そうですね、色々と可能性はあると思いますが………例えば”銀”に手下がいた場合、そいつにメールを送らせた可能性。もしくは逆に、そう思わせるために”銀”がわざと違いを出した可能性。他にもあるでしょうが……この段階で、これ以上推理を進めるのは逆に危険でしょうね。」
「なるほど……ふむ、面白いですわね。」
「え……」
自分の推理を聞いて呟いたマリアベルの言葉を聞いたロイドが呆けたその時
「ふふ……そろそろ着きますわよ。」
エレベータは地下5階に到着し、ロイド達はマリアベルの案内によって端末室に通された。
「こ、これは……」
「なんつーか……メチャクチャ凄そうな部屋だな。最新技術がてんこ盛りになっているのだけはわかるが……」
端末室に通されたロイドとランディは今まで見た事のない科学的な風景に驚いていた。
「エプスタイン財団製の最新情報処理システムですね。リベールの高速巡洋艦にも使われているそうですが……」
「あの有名な”アルセイユ号”ですわね。あれに使われているものと基本的には同じシステムですが………莫大なネットワーク情報に対応すべく、処理容量を数倍に強化していますわ。」
「……すごい………」
ティオとマリアベルの説明を聞いたエリィが驚きの表情で呟いたその時
「マリアベルお嬢様……?」
「お疲れ様です!」
端末の前に座って作業をしていた研究員達がマリアベルに近づいてきた。
「ふふ、お疲れ様。仕事の方は順調かしら?」
「ええ、おかげさまで。例のシミュレーションも順調に行きそうですが……」
「えっと、こちらの方々は?」
マリアベルの言葉に頷いた研究員達はロイド達を見つめて尋ねた。
「クロスベル警察の方々ですわ。実は、ここのメイン端末が外部からハッキングを受けた可能性があるらしいのです。」
「えええっ!?」
「ハッキング!?」
「えっと……ティオ、彼らに一通り説明してもらえるか?」
マリアベルの話
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