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すような外套も怪しい……)」
そして変わった所を挙げると…その肌だ。
肌がとても白くて、血の気がとても薄そうだった。
微動だにしない口元と相まって無機質な印象を抱き、ちょっと不気味に感じた。
「(……何というか……何なのぉ!? なんかとても白いよぉ〜!?)」
よくわからない不気味さが理解不能にダメ押しして、いっそ怖くなっていた。
「―――、――」
色白で仮面の人は相変わらず無言だ。
問い詰めるでもなく、挨拶するでもなく、罵るでもなく…ただ仮面越しに自分をジッと見詰めているだけで、彫刻みたい動こうとしない。
これは、人…?
いや、人なのか…?
手も足もある。
口も鼻も付いてる。
目も…多分あると思う。
人間…何だと思う……だけど、なんか怪しくて違うような気がした。
なんでこんな所に―――と、ふと自分は気付いた。
自分はどこにいるのだろうか?
「(ここ…どこ…?)」
余裕がないまま、仮面の人に注意しつつ周りを観察すると…どこかで見覚えのある部屋である事に気付いた。
基本的に全体的に真っ白、天井も壁も床もシミが見当たらない清潔な空間。
真っ白なシーツで覆われた硬めのベッド、視界を遮るように白布をカーテンのように吊るされた仕切り。
混乱した頭でよく見たら……ここは以前、エルザ姫に殴られた後で治療のために寝かされた場所にそっくりだった。
て言うか…ここって、僕がお城で寝かされてた場所なのでは?
「サンタ。 様子はどうですか?」
訳が分からず混乱していると、布の仕切りの向こうから誰かの声がした。
「―――、――」
仮面の人はその声に反応して、僕から目を離した。
ベッドから降りると、手を揺らすように軽い足取りでトテトテ、と布の仕切りの向こうへと行ってしまった。
……仕切りの向こうに誰かがいるのだろうか。
さっきの仮面の人と話していると思わしき小声がボソボソと聞こえてくる。
一体何がどうなっているのだろう……それを考えるよりも先に、仕切りの向こうから人が現れた。
「お目覚めになりましたか?」
「あ、あなたは…!」
「覚えていらっしゃいましたか」
入れ替わりに現れたのは、いつぞやのメイドさんだった。
自分をエルザ姫の所まで案内し、この白い部屋で目覚めた時に顔を合わせた事がある人だ。
ん……てことは…?
「メイドさん…あれ、じゃあここは…」
「お目覚めになった
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